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王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第7章 新たな転生者と大団円への道

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7-5 sideレイズ(マユ)

お裁縫の授業でハリエットがどんなふうにクラリアをやり込めたのか、アンリエッタが私に教えてくれた。

国王陛下のご命令で私とクラリアの婚約話がなくなったということまで、しっかりとハリエットは言ってくれたそうだ。

ユウヤは前世ではふんわりした雰囲気の優しい男の子だったから…そして今世のハリエットも同じような感じだったから、私は正直驚いた。

クラリアに向かって厳しい言葉をびしばし投げつけてイヤミまで言うなんて、ユウヤのイメージともハリエットのイメージともかけ離れているからだ。

ユウヤも…ハリエットもこの世界に生まれてきて、今まで育ってきた中で、色々と変わってきたのかもしれない。

私がふふっと笑うと、

「どうしましたの?レイズ様」

アンリエッタが不思議そうに私の顔を覗き込んだ。

「いやぁ、ハリエット無双の話聞いて、想像したらちょっと…」

と私はまた笑ってしまった。

「私もですが、先生も皆様も驚いていらっしゃいましたわ」

アンリエッタもくすくすと笑った。

もうこれでひと安心だ。

クラリアが私たちに絡んでくることはないだろう。

…と、私はそう思っていた。


翌日の朝、クラスの女子のひとりが私に近づいてきて、

「レイズ様…少々よろしいでしょうか?」

と話しかけてきた。

確かルード狙いの刺繍グループの子だ。

「なあに?どうしたの?」

と私が聞くと

「私のひとつ上の姉が二年1クラスなのですが、昨日からクラリア様のご様子がおかしいと申しますの」

と、その子は眉をひそめて言った。

「え?クラリアがおかしいって…?」

もう縁談の話は終わったってクラリアも知ったから、その関連ではないはず。

そう思っていた私に、その子は

「モブ?がどうとか転生?がどうとかを、ぶつぶつとつぶやき続けていらしたそうですわ」

と、確かにそう言った。

私は一瞬フリーズしたけど、

「そうなの?何かわからないけど、気を付けるよ。ありがとね」

と笑顔を作ってその子にお礼を言った。

まずい。

クラリア、暴走し始めたのかもしれない。


お昼ご飯を食べながら、私は食堂の中を見回した。

クラリアはいないようだ。

「レイズ様、誰かお探しですの?」

とアンリエッタが言うので、今朝のことを話そうとしたら、ルイスとハリエットが私たちの所に来た。

「レイズ、ここいいか?」

とルイスが私たちのテーブルを指さして聞いたので、

「もちろん」

と私は答えた。

ルイスが私の隣に座り、ハリエットがアンリエッタの隣に座った。

するとルイスが小声で

「…また何かあったのか?」

と私に向かって尋ねてきた。

私が驚いていると、

「今、お前食堂の中をぐるっと見回して誰か探してただろ?クラリアか?」

とさらに声を落としてルイスは言った。

ルイス、良く見てるなー。


見ると、ハリエットも周囲を見回して確認してるようだった。

そしてアンリエッタに

「大丈夫ですわ。あの方はいらっしゃらないようですわよ」

と優しく話しかけた。

二人ともホントに優しいなぁ…心配かけたくないけど、ちゃんと言わなきゃと思った。

なので私は

「今ここではちょっと話せないから、ご飯食べた後中庭で話してもいい?」

と二人に言った。

アンリエッタも何かに勘付いたようで、ルイスとハリエットと一緒にうなずいた。

 

下書きの字が小さくて汚いので、時々一行飛ばして入力してしまいますw

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