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王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第7章 新たな転生者と大団円への道

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83/112

7-1 sideレイズ(マユ)

ルイスのおかげで、アンリエッタとのハッピーエンドは無事守られ、確約された。

でも、問題が片付いた後、新たに見えてきたことがある。

父が言っていた、レイナード伯爵家との婚約話が持ち上がった原因だ。

レイナード家のクラリアが、私…レイズとの婚約を強く望んだために、今回の婚約の話になったという。

クラリアは私よりひとつ年上で、もちろん私との接点などはない。

なのにクラリア自らが私との婚約を強く望んだというのは、腑に落ちない。

その上クラリアは”自分の知らない間に両家の間で婚約話が持ち上がった”みたいな言い方をした。

これって、おかしくない?

自分が強く望んどいて、家同士の取り決めだから従うとかってウソつくなんてさ。

最初から私…レイズ目的で仕掛けてきたってことは…

やっぱり、クラリアも転生者なんじゃないの?


休みが明けて、私はまずルイスに改めてお礼を言うことにした。

最近ルイスとハリエットは寮の入り口で待ち合わせをしてから、一緒に登校してきてるみたい。

バカップルめ。

私が先に教室に入ってルイスたちを待っていると、ルイスとハリエットがきゃっきゃうふふしながら入ってきた。

バカップルめ(二回目)。

ルイスとハリエットは私に気づくと

「おはよう」

「おはようございます」

とにこやかに挨拶してきた。

「おはよ!ルイス、こないだはありがとね!マジで助かったよ~」

と私がお礼を言うとルイスは

「言ったろ、お前らに俺たちも助けてもらったからだって。礼なんていいよ」

と笑った。

するとハリエットが

「あら、例の件ですの?」

と言い、ルイスはうなずいた。

全部言っちゃってるわけね。

バカップル爆発しろ。


「私の方こそ…本当に私が困っていた時にアンリエッタ様には良くしていただきましたもの。私がレイズ様とアンリエッタ様のお役に立つきっかけになれたなら、幸いですわ」

ハリエットがにっこり笑ってそう言った。

最近のハリエット、ホントにかわいい。

バカップルとか言いつつ、二人が幸せになってくれることを私は祈ってる。

「ハリエットもホントにありがとう。アンリエッタにも報告しなきゃね」

私が言うと、

「そうだな」

「早く安心させてさしあげませんとね」

二人はそう言って、顔を見合わせてほほえみあった。

そこに

「きゃあっ…!」

という女子の悲鳴が聞こえてきたので、私たちは廊下の方を見た。


「い、痛いですわ…」

と、ちょっと噛みながら言って廊下にしゃがみ込んでいたのは、例のクラリアだった。

そのそばに立っていたのはアンリエッタ。

「おけがはございませんか?」

とクラリアを気遣うアンリエッタに向かって

「わわわっ…わざとわわ私にぶつかってきたのですわねっ…?」

と、めっちゃ噛みながらクラリアは言った。

「ぶつかってきたのはそちらではありませんか?」

アンリエッタは真顔でそう答えた。

「まっ…まあっ!ひひひどいわっ!だだ誰も見ていないと思ってそそそのような…っ」

またもめっちゃ噛みながらクラリアが大声で言った。

するとルイスが小声で私に言った。

「…なんか悪役令嬢くさいな、あの女」

あっ…なるほど。

アンリエッタを悪役にしようとしてる悪役令嬢か。

マジでクラリア、転生者じゃない?

 

第7章開始です。やっと大団円に向かって色々動き出します~

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