表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第6章 学園祭が終わっても色々

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

72/113

6-4 sideレイズ(マユ)

ハリエットが休み始めて、もう三日目になる。

ルイスはすっごく心配してたけど、ルイスの話によると、もしかしたらハリエットはお腹を壊して休んでるのかもしれないということだった。

アンリエッタたちお菓子グループは、シフォンケーキにフルーツケーキ、様々なクッキー類など十種類以上のお菓子を作って売っていた。

その全部をいっぺんに食べたら…そりゃお腹も壊すわな。

でもお腹壊して三日休みは長すぎない?

前世で長いことお腹壊した経験があるらしいルイスは

「腹壊し始めたらマジで長いし辛いぞ」

と言ってたけど。

とかいろいろ考えてたらお昼になったので、私はいつも通り食堂でアンリエッタとご飯を食べてから、二人でいつもの中庭に行った。


「ハリエットが三日も休んでるから、ルイスが心配しててさー。お菓子食べ過ぎてお腹壊してんじゃないかって」

と私が言うと、

「あっ…そんな感じなんだ?」

とアンリエッタは驚いたように言った。

なので

「えっ?違うの?何か事情知ってたりする?」

と私が尋ねると、

「ハリエットは、乙女になったんだよ」

とアンリエッタはそう言った。

ん?乙女になる?なんだそれ?

私が首をかしげていると、アンリエッタは説明してくれた。

「この世界では初潮を迎えることを”乙女になる”って言うんだよ」

えっ…ってことは…?


「えっえっ、14歳でそれって遅くない?」

私がびっくりしてそう言うと、

「この世界って前世より栄養状態悪いから、生理始まるのも遅いんだよ。私も割と最近始まったし」

アンリエッタはそう答えてくれた。

「そうなんだぁ…今世の私は男の子だから、そういう教育受けてなくってさぁ…」

私が言うと

「ま、それは仕方ないよね」

アンリエッタは笑った。

「そっかぁ…ハリエットもまだ初潮迎えてなかったんだねぇ」

しみじみと私が言うと、アンリエッタは

「うん、お母上からも”乙女になったら母に申せ”としか言われてなかったらしくてうろたえててさ」

とため息をついた。

「あっちゃー…それは心細かっただろうねぇ…」

前世男の子だったハリエットだから、余計にうろたえただろうなーと私は気の毒になった。


「でも、一番仲のいい女子ってハリエットに思ってもらえてて、私はうれしかったよ」

とアンリエッタは照れたように言った。

「ハリエットはどこか…私たちにも一線引いてるようなとこがあったけど、ああいう大事な時に頼れるのは私だけって言ってくれて。私はホントにうれしかったんだよ」

ちょっと誇らしげに言うアンリエッタに

「うん、ハリエットのこと気にかけてあげてね。私は今は男の子だから、そういう時に力になってあげられないしさ」

と私は頼んだ。

するとアンリエッタは、ちょっとつんとした表情を作って

「あら…レイズ様は私よりハリエット様のことが気になりますの?」

と言った。

私は思わずふきだしてしまった。

「もうっ…ルイスのためじゃん」

と笑うと、アンリエッタは

「腐女子としてはイマイチ萌えないけど、私もルイスとハリエット、応援するわよ」

にっと笑ってそう言った。

なので私も

「そうだね、腐妄想はできないけど、ルイスとハリエットが幸せになってくれるといいね」

とアンリエッタに言った。

でも実はハリエットは多分ユウヤだから、中身はBLなんだよね…とは言えない私だった。

 

こんなんでもBLだって言っていいのか、最近になってやっと悩み始めましたw←

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ