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王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第4章 大混戦の学園祭

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4-12 sideハリエット(ユウヤ)

お疲れになられていたご様子の殿下は、私の肩に頭を預けてしばらくの間眠っていらっしゃるようでした。

殿下の口元が時々笑みの形を作るのを見て、私はほほえましいと感じました。

殿下はいったい、どのような夢をご覧になっているのでしょう?

笑っていらっしゃるのですから、きっと楽しい夢なのでしょう。

そう思いながら、私は前世のことを少し思い返しました。


前世の高校での学園祭の時、私の代わりにメイド役をしたハヤトは、他の女生徒たちよりずっと短い丈になってしまったメイド服を恥ずかしがっているようでした。

そして本番でそのメイド姿をたくさんの人々に笑われ、からかわれました。

それでもハヤトは

「おかえりなさいませ、ご主人様!!」

と、わざと地声より低く太い声を出してさらなる笑いを誘い、自身も大声で笑ってはしゃいでいるように見えました。

ハヤトはいつも明るく皆と接していましたが、その時のハヤトは少し無理をしているように見えて、私は心配していました。

そんな私の心配をよそに、ハヤトは終始明るく振舞い、そんなハヤトの姿が話題になったのか、次々と色々な人がお客様としてやってきました。

そうして私たちのクラスの売り上げは校内で一番となり、大成功のもとに学園祭は終わりを告げました。

クラスの皆はたいそう喜んで

「やったな!大成功だぜ!!」

「校内一ってヤバくない?!」

と大騒ぎでした。


そのクラスの担任だったニシダ先生が

「おぉ!みんなで頑張ったな!ひとり一本ずつでいいなら自販機のジュースおごってもいいぞ!」

と仰い、皆は

「先生、ふとっぱらー!!」

「マジ?たかっちゃうよー!!」

満面の笑みで応じました。

「じゃあジュースおごって欲しい奴、俺についてこーい!」

と先生が仰るので、皆は喜んで先生について教室を出ていこうとしていました。

そんな中、ハヤトは

「おー、俺は後から行くから、みんな先行ってろー」

と皆に手を振り、教室に残りました。

皆が出て行った後、教室にはハヤトと私、二人きりになりました。

するとハヤトはがたっと音を立てて椅子に座り、ふーっと大きく息を吐きました。

私は心配になって

「ハヤト…大丈夫?疲れた?」

と尋ねました。

するとハヤトは小さく笑って

「あぁ…ちょっと疲れたな…」

と、また息を吐きました。

なので私は

「ちょっと待ってて」

とハヤトに言い、教室を出て先生たちの後を追いました。


学校の自動販売機の所では、すでに皆が先生に買ってもらったジュースを飲んでいました。

先生は私を見ると

「ん?ハヤトはどうした?」

とお尋ねになったので、私は小さな声で

「ハヤト、すごく疲れてるみたいです…」

と先生に伝えました。

すると先生は

「そうか、じゃハヤトの分もジュース買って持ってけよ。何がいい?」

と、自動販売機にお金を入れてくださいました。

なので私は、ハヤトの好きなジュースと私の好きなジュースを買わせて頂き、先生にお礼を言ってからジュースを持って教室へと走って戻りました。

そしてハヤトにジュースを差し出し、

「これ、先生がおごってくれたよ」

と言うと、ハヤトはまた小さく笑って

「おー…ありがとな」

と疲れた様子で言いました。

なので私が

「少し休んだら?肩貸すから」

そう言うと、ハヤトは少し驚いたような顔をした後

「うん…ありがとな…」

と私の肩に頭を預けて眠り始めました。

そんな前世のことを思い出していると、殿下が寝言を仰いました。

「…ユウヤ…」

と。

 

私はジュースはあまり好きではありません。お酒が好きです。←

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