4-8 sideルイス(ハヤト)
ルードが皆の前で俺への恋を暴露したことによって、ハリエットが妙な誤解をしないかと、俺は慌てた。
立ち尽くしているハリエットの所に飛んで行って、
「ハリエット…気を悪くしてはいないか?」
と、俺はハリエットを気遣った。
ハリエットはぎこちない笑みを浮かべつつ
「はい…私は大丈夫ですわ」
と俺に答えた。
なんかもう…絶対誤解してるだろコレ。
何をどう話すべきなのか俺が悩んでいると
「…ルード様は、殿下のことがお好きなのですね…?」
とハリエットは恐る恐るという風に尋ねてきた。
なので俺は正直に
「あぁ、ルード自身からそう告げられたこともある」
とハリエットに答えた。
「そうなんですの…」
ハリエットは目を伏せて、弱々しく言った。
変に誤解されてはたまったものじゃないので、俺はこと細かく説明することにした。
「あのな、ルードの俺に対する気持ちは、主としてとか兄弟としてとか…友情とか恋とか色々混ざり合った気持ちなんだって、ルードは俺に言ったんだ」
俺がそう言うと、ハリエットは伏せていた目を上げて
「まぁ…そうなんですの?」
と言った。
おっ、この調子ならちゃんと話を聞いてくれそうだ。
そう思ったので、俺はさらに話を続けた。
「ルードが言うには、ルードの俺への気持ちは色々な感情がないまぜになっている状態だから、ルード自身でも友情なのか恋愛感情なのか、はかりかねている状態なんだそうだ」
ハリエットは、いちいちうんうんとうなずきながら、俺の話を聞いてくれた。
「ルード様は、ご自身の感情を扱いかねていらっしゃる…ということでしょうか?」
とハリエットが尋ねてくれたので、ちゃんとわかってくれたと安心して
「うん、そういう状態らしい」
と俺は答えた。
「ですが先ほどルード様は、片恋…と仰いましたよね?」
あっ…それ忘れてなかったんだ…と俺はがっくりきた。
ルードの気持ちが変わったのか、それともルード自身が己の感情の中でどの感情が一番強いのかに気づいたのか…そのいずれかであの言葉は出たんだろう。
だが、俺はルードじゃないので、ルードの気持ちは分からない。
とりあえず今、俺がすべきことは、ハリエットの不安を取り除くことだ。
なので俺は
「ハリエット…ルードが俺に対してどんな感情を抱いているとしても、俺がルードの気持ちに応えることはないよ」
と、ハリエットに向かって真面目に言った。
ハリエットは若草色の大きな瞳をぱちぱちとしばたたかせて、俺をじっと見つめている。
ハリエットはユウヤだ…ユウヤだろう…ユウヤであってほしい…と心の中でそうつぶやきながら、俺はハリエットに向かって
「ハリエット、俺は…俺はきみのことが…」
そう言いかけた時、何やらたくさんの視線を感じた。
いつの間にか、レイズとアンリエッタ、それに腐妄想組の女子たちが、俺とハリエットの周りに集まっていた。
「だあぁっ!!なんなんだお前ら!!」
俺は慌てて言葉を切った。
するとレイズが
「あっ、ごめーん!!」
とへらへら笑いながら謝った。
「いや…なんなんだよお前…」
とレイズに詰め寄ると、レイズは
「ルードの話してたから、小冊子の参考になるかなーって思って聞いてたんだよ」
と、悪びれることなく笑って言った。
「殿下がルード様のお気持ちにお応えになるおつもりはない…ということは…」
「ルード様の片恋…そして失恋というお話になるのでしょうか?」
「それはそれで…切なくて素敵なお話になりそうですわね…!」
女子たちが盛り上がっている。
お前ら…お前ら…俺がハリエットに一世一代の告白をしようとしてたってのに…
怒鳴りつけるわけにもいかず、俺は肩を落とすしかなかった。
腐女子は強しwてか最近イベント行ってないんですが、モンハンのフレンドが昨夜「明日イベント」と言いました。いいな~楽しそう!




