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王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第2章 波乱の学園生活の始まり

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2-12 sideルイス(ハヤト)

「お~い、そろそろみんな寝ろよ~」

という言葉を発していたのはゴードンだった。

ニシダ先生と同じ言葉、同じ呑気な声と話し方に、俺は思わず

「…先生…?」

と言ってしまった。

するとゴードンは目を大きく見開いて

「…誰だ?お前…ハヤトか?ユウヤか?それとも…」

と食い入るように俺を見つめた。

間違いない、ニシダ先生だ。

俺は、他の人間には聞こえない程度の小さな声で答えた。

「…ハヤトだよ、先生…」

するとゴードンは、見開いた目にみるみる涙を浮かべて

「そうかっ…そうか…っ…」

と、俺の肩を抱いて涙を流した。

先生は、転生してもやっぱり優しい先生だった。


ゴードンを俺の部屋に招き入れた後、俺たちはそれぞれこの世界に転生してからどんなふうに生きてきたのかを語り合った。

「そうか…お前も頑張って生きてきたんだな…」

と、ゴードンはまた涙を流した。

「先生こそ…先生も死んじゃってたなんて思ってなかったから、ちょっとびっくりしたよ」

と俺が言うと、ゴードンは首を横に振った。

「俺は死んだって良かったんだ…でもお前たちは…まだまだ先があったのに…」

ゴードンの目から、また涙がこぼれた。

本当に優しい人だ。

「それは先生だって…まだ24歳とかだっただろ?彼女とかもいたんじゃ…」

と言うと、ゴードンは

「彼女なんていなかった」

と、きっぱり言った。


「彼女なんていなくても、俺は夢だった教師になれて、お前たちっていう素晴らしい生徒たちと過ごせて幸せだったよ」

ゴードンの言葉に、俺はもらい泣きしそうになった。

ずっと涙を流したままのゴードンは、意外な事を言った。

「…お前たちが死んだのは、俺のせいかもしれないって…ずっと後悔してた」

は?!バスが事故ったのは運転手のせいだろうになんで?!と思ったら、

「俺がお前たちに早く寝ろって促したら、お前たちは素直に寝ただろ?もしお前たちが言うことを聞かずに起きてたら、事故に遭っても死んでなかったかもしれない…」

下唇を噛みしめながら苦しそうにそう言うゴードンに

「起きてたって死んでただろ、あの状況じゃ…」

と言ったのだが、ゴードンはかぶりを振った。

「お前たち…ハヤトもユウヤもマユもリオも、みんな運動神経良かっただろ?もし起きてたら、すぐに無傷のバスの左側に避けられたんじゃないかって…」


ゴードンが言うには、バスの左側にいた奴らは結構起きてたようで、事故の直後に大騒ぎできるくらいには、たいした怪我なんかもしてなかったそうだ。

「いやいやいや、バスの席順とかはもう仕方なかったし、俺たちはしゃいで疲れてたから、寝ろって言われなくてもすぐ寝てたと思うよ?」

俺がそう言っても、まだゴードンはでもでもと言い続けるので、

「それより、この世界に転生してまた会えたじゃん。俺は先生に会えてうれしいよ」

と言うと、やっとゴードンは少し微笑んだ。

「そうか…そうだな…」

と言った後、ゴードンはいきなり俺に対して騎士の礼をした。

なんだ?!と思ったらゴードンは

「今世こそ必ずお前を守る…いや、命を賭してお守りいたします、ルイス殿下」

と、そう言った。

中身が先生だってわかった今、これはすごくくすぐったい。

どーすっかな…とちょっと考えた後、俺はふと思いついた。

「先生、レイズはマユだよ」

と、ちょっといたずらっぽく笑ってみせるとゴードンは

「…マジか?!」

と目を見開いた後、王子に対して失礼な物言いをしたことに気づいたっぽく、あっという顔をしたので、俺はしてやったりとにやりと笑った。

 

ゴードン…先生、いいやつすぎる。でも、中身大人のゴードンの今後がちょっと心配。前世プラス今世でアラフォーなので、若くして熟女趣味に走らないかとw

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