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王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第2章 波乱の学園生活の始まり

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2-7 sideルイス(ハヤト)

俺はちょっと気になっていたことをレイズに尋ねた。

「ゲームのストーリーでは、アンリエッタ以外の女子がルイスに絡んできたりはしないのか?婚約者がいるってはっきり言ったし」

レイズは複雑そうな表情で答えた。

「ゲームでは、ルイスはあんな風にハリエットを紹介したりはしないんだよ。それに、いち生徒として扱ってくれ…とかも言わないよ」

…どうやら俺は、ストーリーにない行動を起こしてしまったらしい。

「ストーリーにはなかった行動をすることで、何か変わりそうなのか?」

とレイズに聞くと、レイズは

「ルイスに憧れてる女生徒たちがルイスと仲良くしようとするかもだよ」

と、渋い顔でそう言った。

「で、でも婚約者がいるって宣言して紹介もしたんだぞ?国同士の婚約に割り込もうとするなんて、陛下への不敬に当たるんじゃないのか?」

俺がそう言うと、レイズはため息をついてこう言った。

「ルイスに憧れてる女子たちの中で、そういうのちゃんと理解してない子たちが、下手したらハリエットをいじめたりして…”悪役令嬢”みたいになる可能性もあるね」

…マジかよ…


ゲームでのルイスは王子としての姿勢を崩すことなく、婚約者としてハリエットとより良い関係を築こうとする…とレイズは説明した。

だからこそ、ルイスはこのゲームにおいて最難関攻略対象者なのだと。

俺が皆に対して気さくに接することを望んだ結果、ストーリーは変わってしまった可能性が高い…ということだった。

「そんなの知らねえよ!先に言ってくれよ!」

と俺が怒ると

「聞かれなかったから言わなかったんだよ」

レイズはしれっとそう答えた。

「私たちが転生してきたことによって、この世界は変わったんだよ。この世界に生きてる人間として、それぞれがそれぞれの心のままに動いたって、それは仕方のないことだよ」

レイズの言葉は至極もっともだったので、俺は何も言えなかった。

「まあルイスはさ、本筋通りハリエットを大切にすればいいじゃん。他の女子たちにハリエットがいじめられたりしないように守ればいいんだよ…問題は私だよ」

レイズが珍しく真面目な顔でそう言うので、どうしたのかと思ったら

「アンリエッタ、レイズルートに入りそうなんだよ…」

と、力なくレイズはそうつぶやいた。


「え?何かイベントとかあったのか?」

と俺が尋ねると、レイズは

「イベントは起きてないんだけどさ、なんかずーっと私のこと陰から見てるんだよ。ルイスといる時だけじゃなく、他の女子と話してても、私が一人で窓の外をぼーっと眺めてる時も…だよ」

と、うんざりしたように言った。

「何かイベント通りの行動を起こしてくれればそれなりに対処するけどさ、遠くからじっと見つめられてるだけだから、ストーカーくさいっていうか何て言うか…」

なるほど、やっぱり行動がおかしいってことだな。

俺がうんうんとうなずいているとレイズは言った。

「多分だけど、やっぱりアンリエッタはリオだと思う」

「やっぱりか!お前が一番会いたかったリオが見つかったんなら良かったじゃん!」

俺がそう言うと、レイズはめちゃくちゃ複雑そうな顔をして言った。

「…よく考えてよ。リオの最推しはレイズだったから、レイズを攻略しにかかってくるってことじゃない?もし私がレイズルートのストーリー通り、アンリエッタを受け入れたら…どうなると思う?」

「どうなるって…ヒロインがレイズルートをクリアってことだろ?」

俺が不思議に思っておう言うと、レイズは大声で言った。

「だから!中身は私とリオなんだってば!!」

あっ…と、俺は声をあげそうになった。

「ということは…中身は女同士だから、百合展開…か…?」

レイズは大きくため息をついて、力なくうなずいた。

「…リオにはずーっと会いたいって思ってたけど…百合は否定しないけどさ…でもそれが我が身に…ってことになったらさぁ…”なるようになる”とか思っちゃってたけど、だけどさぁ…」

ご愁傷様、俺はそう心の中でつぶやいて合掌するしかなかった…

 

マユはレイズとしてアンリエッタを受け入れるのか?というあたりも大きなポイントですねw

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