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王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第2章 波乱の学園生活の始まり

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2-5 sideレイズ(マユ)

入学式後、初日の授業が終わった後、ルイスが私をちょいちょいと手招きした。

なんだろうと思っていると、ルイスは複雑そうな顔でこう言った。

「なあ…アンリエッタってもしかしてリオじゃないか?」

私はちょっとびっくりした。

なぜなら、私ももしかしたらアンリエッタはリオなんじゃないかと思っていたからだ。

「…なんでそう思ったの?」

と聞くとルイスは

「あいつ、ルイスルートに進む気なさそうだったから」

と言った。

なるほど、それは私もそう思った。

ルイスルートに進む気なら、あの場面…教室でルイスがハリエットと言葉を交わした場面では、アンリエッタはハリエットに対して仲良くしてくれなんて言わないで、じっと遠くから見ているだけのはずだった。

「…で、もしアンリエッタがリオだったら…どうする?」

と、ルイスは言った。

「え?」

質問の意味がイマイチ分からず、私はそう返した。

するとルイスは続けてこう言った。

「リオってなんかレイズのことかわいい!とか言ってたから、レイズ推しだったんじゃねーの?」

…なんか不穏な空気が漂ってきた。

「アンリエッタがレイズルートに進んだら…お前、どうする?」

ルイスの言葉に、私の思考は一時停止した。


その後私は寮の自室に戻ってから考えた。

もしも…ホントにアンリエッタがリオだったら?

リオは腐的カプ推しという点なら、ルイス×レイズ一択だった。

でも、リオの最推しはレイズ。

もしアンリエッタがリオだったとしたら、レイズルートに進むのは充分にあり得るだろう。

ということは、リオかもしれないアンリエッタが、私であるレイズを攻略しにかかってくるということ。

そしたら、私はどうすべき?


前世での私とリオは、最高の腐仲間であり親友だった。

それは動かしようのない事実だ。

今世でリオと巡り合えたら、きっと二人してこの世界での腐妄想にふけって、めっちゃ意見交換なんかして楽しめるはず。

だけどもし、アンリエッタがリオで、私であるレイズのルートをたどってレイズと結ばれたいと思っているとしたら…

中身が私とリオなら、今世でのレイズとアンリエッタの関係は、表向きは普通の男女関係であっても…中身は百合…?!


私は前世では百合好きな人に対して理解を示してきたけど、自分自身が百合カップルになる…と思ったら、ちょっと…かなり考えさせてほしい。

私は物心ついた頃からの生粋の腐女子だったから、同級生のリアル男子とかに対して恋愛感情を抱いたことは一度もなかった。

かといって、女子に対して恋愛感情を抱いたこともない。

ゲームでもしレイズルートを選んだとしても、ゲームはあくまでもゲーム。

主人公とレイズが結ばれた後のことなんて詳しく描写されてはいなかった。

でもこの世界は、私たちにとってはゲームじゃなくリアルだ。

もしホントにアンリエッタがリオで、そのアンリエッタがレイズルートを選んだとしたら…アンリエッタが私を攻略しようとしてきたら…どうしたらいい?


リオのことは親友として同志として、ホントに大切で大好きだ。

でもレイズとアンリエッタの立場になると、男子と女子だ。

アンリエッタがレイズルートに進んでクリアしたとしたら、それは私たちが結婚する…ということになるんだよね?

ヤバい…めっちゃヤバい。

リオとはこの世界でもずっと仲良くしたいけど、ヤバいよ…。

…まあ、なるようになるか。

 

マユが男らし(?)すぎて笑うw

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