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王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第2章 波乱の学園生活の始まり

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2-3 sideレイズ(マユ)

国立クロス学園の入学式前に、早速ゲームでの最初のイベントが起きた。

アンリエッタがルイスの前で転んで、ルイスが気遣うという場面だ。

でも、なんかおかしい。

ゲームでのアンリエッタは、あんな風に女子たちをかき分けて飛び出してくるんじゃなくて、女子たちの横を通り過ぎようとした時、興奮した女子たちに押されてルイスの前に転び出たはずだった。

でも、実際のアンリエッタは自分から飛び出してきた上に、ばたばたと落ち着きなく手足を動かしてて挙動不審と言っていいぐらいのひどい有様だった。

私には聞こえなかったんだけど、後でルイスが

「彼女、”ヤバ…ゲーム通りのルイスだ”って言ったぞ」

と言ったので驚いた。

「アンリエッタ…絶対転生者だよね?」

って私が言うと、ルイスも眉間にしわを寄せてうなずいた。


入学式ではルイスが新入生代表の挨拶をそつなくこなし、講堂から教室に移動することになったんだけど、その間にも私とルイスは入学式前の出来事についてひそひそと話し合った。

「あのアンリエッタって、前世は誰だったのかな?」

と私が言ったらルイスは

「絶対ユウヤじゃない」

と断言した。

それには私も完全同意だ。

ユウヤが「恋に恋するアンリエッタ」を知ったのは、修学旅行のバスの中で私がおすすめした時だ。

あのアンリエッタの言葉は、あのゲームをやり込んだ女子からしか出ないと思う。

前世のあのクラスであのゲームをプレイしていたのは、私とリオ…それに他のオタク系グループの女子たちだと思う。

バスの座席順を思い出すと、私たちのグループのすぐ後ろにあのグループは座ってたはずだ。

あのバスの事故でどのぐらいのクラスメイトが亡くなったのかまでは、私は知らない。

けど、あのクラスであのゲームをやり込んでたのは、私とリオとあのグループの女子二人ぐらいだと思う。


あのグループの女子たちの推しは、確かルイスだったように思うから、彼女たちのどちらかがアンリエッタに転生してきたとすれば、あの言葉がうっかり出ちゃっても当然だろう。

リオはあのゲームも私と同じく腐的観点から見ながらプレイしていた。

リオの推しはレイズだったけど、リオはルイス×レイズのカプ推しで、私はレイズ×ルイス推しだった。

もしアンリエッタがリオだったら…「ヤバ…ゲーム通りのルイスだ」…って…言うか…?

言うかもしれない…でも、リオはレイズ推しだったから、ルイスの隣にいた私…レイズに気づかない訳はない。

それどころか、ルイスに目もくれず「ヤバ、レイズくんだ!」と言うだろう。

でも、ゲームのストーリー通りに進めようとしてるなら、レイズのことは気づかないふりをして、ルイスと接触するのを優先するかもしれない。

いずれにしても、アンリエッタは間違いなく転生者だ。

リオなのか、そうじゃないのかは分からないけど、もしアンリエッタがリオだとしたら…

攻略するのは…私…?

 

ややこしくなってきましたが、まだ続きます。

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