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王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第9章 楽しいはずの夏休みにも問題発生?

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9-12 sideルイス(ハヤト)

ゴードンの誕生祝が終わって少し経った八月五日に、オットーバッハ王国からのメッセンジャーがクロス王国の王宮にやってきた。

ハリエットから俺への手紙を持ってきたとのことで、俺は大喜びした。

メッセンジャーをねぎらった後、俺はハリエットからの手紙の封を切った。


「親愛なるルイス王太子殿下へ…お元気でいらっしゃいますか?私は久しぶりに実家に戻り、両親と兄からこんなにも愛されていたのかと再認識いたしました。両親も兄も私との再会を喜んでくれて、ルイス殿下とはうまくいっているか、何か不自由していることはないのかと心配してくれましたので、殿下とは仲睦まじく過ごしていて、何不自由なく…お友達もたくさんできて幸せだと伝えました。そうしましたら父が、ルイス殿下にこちらに遊びにおいでいただけないかと申しましたのですが、殿下のご都合はいかがでしょうか?もしもご都合がよろしければ、先にメッセンジャーにご返事を託し、こちらにいらしていただければ…と存じます」


ハリエットからの手紙はそんな感じだったので、俺は父王に了承を得て、メッセンジャーを先に送り出してから、オットーバッハ王国へと旅立つことになった。

クロス王国王都からオットーバッハ王国王都へは馬車で一週間ほどかかるが、ハリエットに会えるのだと思えばその程度たいした長旅でもない。


クロス王国からオットーバッハ王国への馬車の旅の間、少しずつ気温は下がり、とても過ごしやすく心地良い気候になっていった。

これがハリエットが生まれ育った国の気候なのだと実感しつつ、俺はオットーバッハ王国の街並みや、店頭に並ぶ品々を見ていた。

そうして一週間弱の道のりを経て、俺はオットーバッハ王国の王都に辿り着いた。

到着する前に出しておいた先触れのおかげで、オットーバッハ王国の大門には、侍従頭や騎士などが俺を迎えに来てくれていた。

その中に、ハリエットの姿もあった。

「殿下!お待ちしておりましたわ…!」

俺に駆け寄ってくるハリエットに、俺は万感胸に迫る思いだった。

「ハリエット…久しぶりだな…!」

ハリエットと俺が見つめ合っていると、何やら咳ばらいが聞こえてきた。

「殿下、私の父…オットーバッハ王国国王でございます」

ハリエットがそう言うと、

「私がオットーバッハ王国国王、ホルス・フォン・オットーバッハである」

とオットーバッハ王国国王が言った。

なので俺は礼をして

「クロス王国王太子ルイス・ル・クロスでございます」

と挨拶をした。

「うむ。遠路はるばるご苦労であった、ルイス王子よ」

オットーバッハ国王は満足げにうなずいた。

…なんかえらそー…と俺は思った。


それから俺は王宮のサロンに通され、メイドたちからもてなされた。

が、何かハリエットの様子がおかしい。

ハリエットが

「あの…殿下、私の父が何か殿下に申し上げたいようなのですが…」

と不安そうな表情で言った。

「ん?何かオットーバッハ国王陛下からお言葉が?」

と俺が返すと、オットーバッハ国王は

「ハリエットを貴君に…嫁にやるのが惜しくなった」

と言った。

…は?!

国同士の取り決めだろ?!

何で今さら?!

と俺が混乱していると、

「しばらく貴国にいるうちに、ハリエットがあまりにもかわいくなってしまったのだ!!」

とオットーバッハ国王はそう言った。

…は?

何言っちゃってんの、このオッサン。


「我が娘ハリエットは、わが国ではあまり表情を崩すこともなく、常に礼節を忘れぬ娘だった…」

と国王は言った。

「なのに!!貴国に留学して戻って参ったら、表情豊かなかわいらしい娘になっていたのだ!!」

唾を飛ばして熱弁をふるう、国王の常軌を逸したような態度に俺は呆れた。

「こんなにも愛らしくなって戻ってきた娘を貴国にまた送り出すのは…」

国王はそう言った後

「…もったいないのだ!!」

と続けた。

アホか、このオッサン…と俺は思った。

ハリエットはクロス王国に留学してる間に、前世の自分と向き合ったり、たくさんの人と触れあって、今のハリエットになったんだ。

そんなハリエットを見て、クロス王国にまた送り出すのはもったいないと言い出すとか…アホか。

俺はそう思っていたのだが、オットーバッハ国王は真剣だ。

「なぁ…ルイス王子、ハリエットの婿養子に来てはくれまいか?」

国王の言葉に俺はフリーズした。

なんだよこのオッサン…クロス王国の王太子である俺に、婿養子になれって…?!

「でなくば、ハリエットとの婚約は破棄とさせてもらう!!」

国王の言葉に、俺はマジでキレそうになった…が、ハリエットが泣いている。

「お父様…おやめ下さい…そのような…そのような…っ!!」

俺は呆然として立ち尽くした。

 

今日めっちゃ寒くて手先が氷みたいです。十二月頭でこれだと二月にはどんな寒さになるのか…考えると恐ろしいですね…

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