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王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第9章 楽しいはずの夏休みにも問題発生?

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9-7 sideレイズ(マユ)

ルードからの衝撃のひと言で、私たちはどうしようもなくなってしまった。

シモンがしょんぼりして

「僕…僕は、する方はイヤだなぁ…」

とつぶやいていた。

これも私たちの予想外だ。

外見的にはルード×シモンだったんだけど、ルイス曰く”ルードは王族を受にはしない”ってことだったので、かわいい年下攻…シモン×ルードで考えて小冊子を準備してたんだもん。

どうしていいのかわからなくなった私とアンリエッタは、小冊子を作ることを断念した。

この先ルードとシモンがどうなるかわからなくなった以上、この小冊子を完成させるわけにはいかないからだ。

なので私たちはこっそり”王国の男色の歴史”という絶版本を探し、手に入れた。

あまり売れなかった本だったらしく、この本は古本屋ですぐに見つかった。

予定変更して手作りの小冊子じゃなく、とりあえずはこっちをルードにプレゼントすることにしたんだ。

ルイスは例の”王国の栄光と失われた遺物”をちゃんと準備していて、その本をルイスとゴードンからのプレゼントとしてルードに贈ることにしていた。

アンリエッタとハリエットとクラリアはまたケーキを作り、女子組からルードに贈ることになった。

これで今日のルードの誕生祝の準備は整ったんだけど…でもねぇ…

やっぱり私はルードとシモンのことが諦めきれない。

二人にも幸せになってほしいよ…


「ねえ、ルードとシモンのこと、何とかならない?」

私はルイスに聞いてみた。

「王家からの命令とかでさぁ…」

と私が言うと、

「お前ら…まだゲーム気分なのか?」

ルイスは厳しい顔でそう言った。

「ルードにはルードの人生があって、シモンにはシモンの人生があるんだ。あいつらの立場ってものも考えてみろ。お前らが腐妄想するのは勝手だけどな、そのせいであいつらの人生まで変えていいとでも思ってるのか?」

ルイスは本気で怒っていた。

「そうじゃないよ!ルードとシモンがお互い恋人になろうって決めたのにさ、王族を受にはできないって…そんな理由で二人が結ばれなくなったら…それって二人にとっては幸せなの?幸せじゃないでしょ?」

私がそう言うと、ルイスは黙って考え込んでいた。

「…本当に、あいつらの幸せを考えてるんだな…?」

ルイスは眉間にしわを寄せて言った。

なので私は

「うんっ…!シモンはゲームで言えば隠しキャラだけどさ…ゲームじゃアンリエッタに攻略されて幸せになれるはずだったじゃない?それが現実では叶わなくて…現実のシモンはルードを好きになったんだから、シモンもルードと幸せになってほしいんだよ…」

と答えた。

ルイスはまたしばらく黙って考え込んだ。

そして

「…わかった。なら何とかする」

って言ってくれた。

え?何とかできるの?王族なら何とかできるってこと?


サロンでの勉強会が終わる頃、アンリエッタが王宮の調理室に行ってケーキを持ってきた。

学園とは違ってアンリエッタの家からは少し遠いから、王宮の調理室を使わせてもらって女子組はケーキを準備してたんだ。

勉強会が終わった後少しして、その日のお見合いが終わったルードがサロンにやってきたので、みんなで

「ルード(様)、誕生日おめでとう(ございます)!」

とお祝いの言葉を贈った。

ルードはちょっと照れくさそうに

「皆…ありがとう…殿下、ありがたく存じます…」

と言った。

勉強会が終わる頃にシモンもサロンに来てたけど、やっぱり元気がない。

昨日ルードから、王族を受にすることはできないと言われてたからだ。

ルイスから”王国の栄光と失われた遺物”という本を、私から”王国の男色の歴史”という本を、女子組からケーキを贈られて、ルードはうれしそうだった。

「…ありがとう…こんなにも誕生日を友人達から祝ってもらえるなど…私は幸せ者だ…」

ルードが濃い藍色の瞳を伏せてそう言った。

その時、ルイスが言った。

「…ルード、お前は王族をされる側にすることなどできない…とそう言ったが、我が弟の…シモンの願いを聞いてやってはくれないか…?」

仲間内としては珍しく、王族らしい話し方だった。


「シモンは…我が弟は本当にお前のことが好きなようだ。そしてシモンはお前にしてもらうことを願っている。どうか…どうか、我が弟の願いを叶えてはくれまいか…?」

ルイスは真剣な顔をして、さらにルードに言った。

「兄上…」

シモンは感動で泣き出しそうな顔をしていた。

ルードはルイスの言葉に戸惑っていたが、

「…それは…ルイス王太子殿下からのご命令…でございましょうか…?」

と言った。

「命令などではない。シモンの兄として…ルード、お前の友として、二人に幸せになって欲しいという心からの願いだ…」

ルイスの言葉にルードはしばらく考えてから

「…はっ…仰せのままに…」

と意を決したように言って、ルイスに礼をした。

私はアンリエッタと顔を見合わせて、私の右手とアンリエッタの左手のひらを合わせて微笑み合った。

これでめでたく、ルード×シモン成立だ!

「ルイス、ありがとー!二人が幸せになってくれるなら、僕たちもうれしいよー!」

私が言うと、

「…シモンの幸せのためだ」

とルイスはため息をつきながらそう言った。

ルイス、マジでありがとー!!

これでリアルBLを心置きなく楽しめるよ!!…とは口が裂けても言えない私だった。

 

すでに下書きでは10章終わり目前ですが、すごいバッドエンドをちらっと考えてしまって困りました。どうしよう…

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