9-6 sideルイス(ハヤト)
勉強会をしているうちに、ルードの誕生日…七月二十一日も目前になった。
誕生日前後はあけておいてくれとルードに頼んでおいたので、ルードはちゃんと七月二十日から二十二日はあけてくれたようだ。
今日…七月二十日はいつも通り皆で勉強会をして、お茶休憩中にはシモンが混ざり、雑談をしていた。
するとルードがまじめな顔をして
「シモン様、先日シモン様から仰られた件…父にも報告いたしました」
とシモンに話しかけた。
ん?先日シモンから…って、アレか!!シモンがルードに好きって言ったことか!!
そんなことまで親に相談すんのかよ!!くそまじめにもほどがあるだろ!!
俺が半ばあきれていると、ルードは
「王族の方とのことですので、父に何も言わぬわけにはまいりませんでした」
申し訳なさそうにシモンにそう言った。
えっ?!そんなおおごとなのかよ?!と俺は驚いた。
「…で?エイサン伯は、なんと?」
と俺が尋ねると、
「はっ…王国の歴史上にも前例がなくはないことですので、ありがたくお気持ちをお受けするように…とのことでございました」
ルードはそう答えた。
腐女子たちの思うつぼじゃねーかよ…
「そうだったのですか…!」
シモンはうれしそうに言ったが
「シモン様も私もそれぞれに婚約し、将来的には結婚することになるでしょう。それでもシモン様は構いませんか…?」
ルードはすごく真剣な顔で言った。
「シモン様は第二王子として、私はエイサン伯爵家次男として、各々の役割を果たさなくてはなりません。それぞれの結婚相手と子を作り、家庭を築きつつも関係を続けるということになりますが…シモン様にはそれがおできになりますか?」
くそまじめなルードの言葉にシモンは
「…お嫁さんも子供も大切にしなきゃダメってことだね…?」
と、真面目な顔をして言った。
「さようでございます」
ルードは少し辛そうな顔で答えた。
ルードが辛そうなので、
「ルード…お前は本当に真面目で嘘などつけず、人を欺いたりもできない奴だ。俺は良く知っている」
と俺はルードに向かって言った。
「はっ…ありがたきお言葉にございます…!」
ルードは俺に礼をした。
「そんなお前が、妻子に隠れてシモンと関係を持つなど到底できぬだろう」
俺の言葉に、ルードは
「仰せの通りにござります…」
頭を下げ、申し訳なさそうに言った。
「えっ…じゃあ…どうしたらいいの…?」
シモンが泣きそうな顔でそう言うと、
「じゃーさ、ルードがシモンとのことをお見合い相手に言っとけばいーじゃん?」
レイズがとんでもないことを言いだした。
「…見合い相手に言う…とは…?」
ルードが戸惑っていると、レイズは
「だからさ、王族からの申し出と、ルードのお父さんからの許可とかもあって、シモン殿下っていう恋人と関係を続けたままで婚約・結婚したいんだけど、それでもいい?ってお見合いの相手に言うんだよ。そんで、それでもいいから将来結婚したい!って言う子と婚約すればいいじゃん?」
と言った。
シモンが
「レイズ様、それ…いい考えかも…!」
と、ぱちんと手を合わせて微笑んだ。
俺がルードに
「…ルードは?それでいいか?」
と尋ねると、
「はっ…それならば私も相手も納得できるかと存じます」
ルードはまたくそまじめに言った。
「じゃあ…ルードは僕の恋人になってくれるってことで…いい?」
シモンが上目使いにルードに言うと、
「はっ…仰せのままに…!」
ルードはシモンに向かって礼をした。
ルードは永遠にくそまじめだ。
だが、
「あのね、僕は…その…する方じゃなくて、してもらう方がいいんだけど…」
というシモンの言葉にルードは固まった。
「…それはっ…それはなりませんっ…!!王族に対してそのようなっ…!!」
ルードの答えに、シモンとレイズとアンリエッタはフリーズした。
俺はもう知らん。
シモンは前世の知識で「受」「攻」は知ってると思いますが、ルードが知らないので「してもらう方」「する方」という表現を使ったようですw




