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王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第8章 大団円後も人生は続く

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8-14 sideルイス(ハヤト)

ハリエットがしばらく王宮にいてくれることになったので、俺は嬉しくて仕方なかった。

王宮に戻ったので自分で何もかもやっていた寮での生活とは違い、俺は侍従に朝の支度を任せるという、王宮での生活をすることになった。

ハリエットは彼女の侍女の他に王宮のメイドをつけられ、朝から世話をされることになったが、うちのメイドたちは初めての女子の世話に大喜びしているようだった。

基本的にはハリエットの侍女が髪を整えたりするらしいが、うちのメイドたちはハリエットのドレスやアクセサリーを選ぶのが楽しいらしく、着せ替え人形のようにハリエットにあれこれと勧めたり着せたりしているらしい。

朝食をとりに食堂に行くと、すでにハリエットは食堂にいた。

「おはようハリエット」

と俺が言うと、

「おはようございます、殿下」

ハリエットは微笑んだが、少し疲れているようだった。

「どうした?朝から疲れているようだが…良く眠れなかったのか?」

と俺が心配して尋ねると、

「いいえ…眠れなかったのではなく、王宮のメイドの皆様があれこれとドレスやアクセサリーについて話し合ったり、私にドレスをとっかえひっかえ着せたりなさるので…少々疲れましたわ…」

ハリエットはため息をついた。

「俺からメイドたちにひとこと言おうか?」

俺が言うと、ハリエットは

「いいえ、将来お世話になるかもしれない方々ですもの。今から良い関係を築きたいですわ」

と、そう言ってくれた。


それでも気になった俺は、朝食後ハリエットづきのメイドのひとりに声をかけた。

「朝からハリエットを着せ替え人形みたいに色々着替えさせるな。ハリエットが疲れるぞ」

俺の言葉にメイドが

「も、申し訳ございません…ですが…」

と言いかけるので

「ですが…なんだ?」

と尋ねると、

「ハリエット様があまりに愛らしいので、色々とお召しになって頂きたくなるのですわ!」

と楽しそうにメイドは言った。

「まあ、ハリエットは美しくもかわいいから気持ちはわからんでもないが…」

と俺が言うと

「さようでございましょう?!まるでお人形のようにかわいらしいので、ついあれこれお召しになって頂きたくなるのです!!」

メイドは興奮しながらそう答えた。


「少しウエーブのかかったつややかな金色のおぐしに陶器のような白いお肌に大きな若草色の愛らしい瞳…あんなにも美しく愛らしいお方を、さらに私たちの手で美しく仕上げられたなら、メイド冥利に尽きますわ…!」

そのメイドの言葉に他のメイドも寄ってきて

「そうですわ!あんなにも美しくかわいらしい女性なのですから、服飾のみならずお肌やおぐしのお手入れも完璧にさせて頂きたいのです!」

と言った。

「まあ…皆が善意で色々とハリエットにしてくれることは俺も嬉しいが…」

俺の言葉に

「さようでございましょう?!」

とメイドたちは口を揃えて言った。

ダメだ、こいつら止められそうにない。


「…というわけだから、俺には止められそうにない。ハリエット、すまない…」

午前のティータイムに俺がハリエットに謝ると、

「そんなにも皆様、私のことをかわいい…とそう思って下さっているのですね…」

ハリエットは照れくさそうに少し笑った。

そして

「思えばオットーバッハ王国での侍女たちも似たような感じでしたわ」

と笑って

「ここにいさせて頂く間は、皆様のお好きなようになさって頂きますわ…殿下と結婚いたしましたら、きっとこちらの皆様にお世話になるのですもの…」

ハリエットはちょっと恥ずかしそうに言った。

「うん、そうだな…」

俺もハリエットとの結婚後のことを考えて、ちょっと照れくさくなった。


そうしてハリエットはメイドたちにされるがままにすることになったのだが、ハリエットがメイドたちに言ったひと言で、メイドたちのハリエットへの世話焼きはさらに激化したらしい。

「ハリエット様がっ…”妹のように扱って下さい”と仰ったわー!!」

「もうっ…もうっかわいらしすぎるわっ…!!」

まあメイドたちは18歳以上が多いから、ハリエットからすればお姉さんみたいなものだが、そんなことを言ったらマジでメイドたちが狂うぞ…と思っていると

「あんなかわいらしい妹がいたらっ…」

「お嫁に行かせたくなくなっちゃうわ…!」

というとんでもないセリフが聞こえてきた。

何言っちゃってんだよお前ら!!

とつっこみたくなったが、俺はその言葉を飲み込んだ。

耐えてくれ、ハリエット…

 

見返すと「侍女が侍女が」とか打ち間違いが結構あったりします…なんでやねんと自分で自分の手が不思議です…いや、脳か?

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