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王子になった俺と姫になったあいつ  作者: リュウ
第8章 大団円後も人生は続く

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8-9 sideルイス(ハヤト)

みんなが俺の15歳の誕生日を祝ってくれた後、五月が終わり六月になった。

この世界での六月は、前世の梅雨時期ほどではないが、雨の降る日が結構多い。

それでも前世の日本ほどには湿度は高くないので、それなりに過ごしやすいと言える。

六月と言えば、レイズの誕生日だ。

俺の誕生日を目一杯祝ってもらったからには、レイズの誕生祝もみんなでやりたい。

が、ここで問題がひとつある。

それは、レイズの前世がマユ…女子だったということだ。

俺は前世も今世も男だから、ケーキとナイフというプレゼントはとてもうれしかった。

だが、前世が女子で今世が男であるレイズには、いったい何を贈ればいいのだろう。

これはもう、レイズに直接聞くか、アンリエッタに聞く他ないと俺は思った。


アンリエッタに尋ねてみると、答えは

「それは…私にもわかりかねますわ…」

というものだった。

アンリエッタも何を贈ればいいか測りかねているようだ。

俺の誕生日には、俺に内緒でみんなでプレゼントを考えてくれたが、やっぱりここはもうサプライズとかは考えずに、レイズに直接聞いた方がいいかもしれない。

なので俺はストレートにレイズに尋ねてみた。

「レイズ、もうすぐ誕生日だけど、何か欲しいものはあるか?」

レイズはしばらく考えていたが、すぐには思いつかないらしく、

「うーん…ちょっと考えさせて?」

と答えた。

無理もないだろう。

俺の誕生日を祝ってくれたメンバー全員からとなると、レイズの前世を知らないルードとクラリアも含まれているからだ。

レイズの誕生日まではまだ少し日があったので、

「まあよく考えてみてくれよ」

と俺はレイズに言っておいた。


数日後、レイズが俺に

「僕の誕生祝、考えたよ!」

と言うので、

「おお、そうか。何が欲しいんだ?」

と尋ねると、レイズの答えは予想外だった。

「ルイスの弟…シモンと会いたいんだ」

俺の頭は疑問符だらけになった。

「なんでお前の誕生祝にシモン???」

わけがわからず俺はレイズに聞き返した。

するとレイズは

「シモンとルードを並べて見たいんだよー」

と答えた。

…イヤな予感がする。


とりあえずはレイズの希望なので、俺は王宮に…シモンに手紙を送った。

「レイズが誕生祝にお前に会いたいと言うので、レイズの誕生日…六月十九日に学園に来てくれないか」

と。

その日のうちにシモンから

「わかりました。久々に兄上にもお会いできるなら、もちろん伺います」

と返事が来た。

それをレイズに伝えると、

「やったー!シモン、大きくなってるかな?かわいく育ってるかなぁ?」

とレイズは小躍りして喜んだ。

いや、マジでイヤな予感しかしない…


六月らしい雨の日が数日続いた後、レイズの誕生日は久しぶりに好天に恵まれた。

ハリエットたち女子組は、またケーキを作ったらしく、授業が終わった後アンリエッタがまた自宅に戻ってケーキを持ってきた。

放課後の中庭には俺たち以外誰もいなかった。

そこに王宮の馬車がやってきて、シモンが降りてきた。

「兄上っ…!!お久しゅうございますっ!!」

俺に飛びついてくるシモンの頭を撫でて

「おう、また背が伸びたか?」

と俺は弟に対して兄がそうするであろう反応を示した。

シモンは本当にうれしそうに笑って、

「はいっ!またぐんと伸びました!」

と言った。

…前世が俺のことを好きだったユウキじゃなけりゃ、かわいい弟なんだがな…と俺は思った。


するとレイズが

「シモン、ごめんねー!僕がシモンに会いたいって言ったから、学園まで来てもらうことになっちゃってさぁ」

と笑ってシモンに謝った。

「いえ!僕がなんでレイズ様の誕生祝なのかはわかりませんが、お招きいただいてうれしいです!」

シモンはにっこり笑ってレイズに答えた。

「…で?なんでシモンを呼んだんだ?」

と俺がおそるおそる尋ねると、レイズは言った。

「来年の小冊子のために萌え補充したくてさー!」

…俺のイヤな予感は当たったようだ…

 

話の流れがおかしくないか過去にアップした文章を読み返してたら、誤字がいくつかありました…これから直します…

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