Prologue
今から十二年前。
地球は崩壊した。
元から汚い星だった。昔は青と緑の綺麗な星だったそうだが、それも今や文献に残される予想の記録か、
老人どもの語る御伽噺になってしまった。
地球人は、極寒の星『雪星』への移住を余儀なくされた。
移住先の雪星は空気はあるものの、周囲に目立った恒星がなく、常に雪の降り積もる、
宇宙という暗黒の中の小さな穴のような真っ白な星であった。
この星には、地球で言う“年”中雪が積もっている。
永遠に降り積もる雪は、ある一定の期間で、除雪される。
「雪星の獣」
この星の全て10年に一度喰らう神獣の一種、と歴史書に記されている。
雪星の獣は何もかも全て消し去る。雪も、建物も、人も。そこに息づいた文化も。
以前の雪星の獣の「訪れ」の時は、人間兵器によって、雪星の獣を抑え込もうとし、
文明の半分以上を失い、人口の三分の二を失った。いや、そこまでに押し留めることができたのも奇跡と言えるだろう。
そう、何も知らない連中からすれば奇跡なのだろう。
その奇跡の意味を知るのは、私しかいないのだ。
ーーーーこれは私の復讐の物語だ。
初投稿です。
下手くそですが是非読んでください。