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6.人はいた


 クーちゃんたちと会ってから、数日がたった。

 俺は、まだ牢屋と言える場所に戻り、そこで寝泊まりしている。


 今日までをダイジェストに表現してみる。


|初日|

 最初は雑魚寝をしようと思っていたんだが、石畳が思いの外、痛い。

 クーちゃんに貰った毛で敷き布団を作ろうとしたら、ゴートンが巨大な丸太を角に刺して持ってきた。


 これで家具を作れと言う。

 DEX任せにやってみたが、出来てしまった。

 最初にベッドを作って、布団を敷いた。

 これで身体が痛くなるを避けれたが、木はまだまだある。

 タンスや机、椅子なんかも作って初日は終了した。


|二日目|

 目が覚めると、まるで働き者の小人が寝てる間にしてくれたのか昨日作った物の殆どに装飾やら彫刻なんかがされていた。


 犯人はスーちゃんらしい。

 どうやら、本格的に芸術方面を研いてみたくなってやってしまったらしい。

 装飾はヒヒイロカネで出来ていて、色んな色で染められていた。


 ヒヒイロカネは使う時に思っている色がそのまま反映されるらしい。

 正に、素敵金属だ。


 ゴートンがミルク搾れと言うので搾って飲んだが、昨日と変わらず旨かった。


 ゴートンは不満らしく、不貞腐れながらゴートン専用のベッドで横になった。


 スーちゃんがゴートンのベッドを作ったらしい。

 このスライム、なんでも出きるクリエイターだな。


 あとはクーちゃんたちとゴロゴロして一日が終わった。


|三日目|

 知らない間に物が増えているが気にしない……。牢屋の面影は鉄格子しかない。


 今はクーちゃんたちの毛で服を作っている。

 クーちゃんが色々とリクエストしてくるので作ってるのだが、全部派手だ。


 誰がこんなの着るのだろうかと、考えるものの全部男物で俺のサイズに合わされている。はい、着る予定は無いですが俺用ですね。


 タンスに入りきらない量の服を作らされたが何処に仕舞おうかと考えていたら、いつの間にか牢屋が拡張されていた。


 隣の壁がくり貫かれていて、隣の牢屋がクローゼットにされていた。

 君たち、ここは他所様の牢屋だよ?

 後で怒られるの俺なんだよ?

 もうちょっと慎みをだね?


 ……まぁ、開いちゃって作ったなら仕方ない。有効活用しようか。


 部屋がいっぱいになる量の服を仕舞ってこの日も終了。

 あれ?飯食べてないのに、腹減ってないんだが?


|四日目|

 鉄格子側の方から足音がして起きた。

 タッタッタッ、という感じなので恐らく二足歩行。

 なんでわかるのかって?

 スーちゃんは足音無いし、クーちゃんはダカッダカッと忙しない足音。

 ゴートンに至っては、土や石や木等の上にいてもカツンッカツンッと綺麗な音を出す。

 石でカツンッはわかるが、土や木でもその音を出すのはおかしいと思う。


 てな感じで、四足以上だと一つ一つの足音が同じになりやすい。走ってる時は知らん。

 二足歩行だと身体を前後させ、左右で力の入りかたが違うから足音が少しだけバラける。


 体感を鍛えて、左右均等に力を付けない限り、この法則で判断できる。

 ……無意識で足音消してる人は対象外で。


 と、待っている間にこの牢屋に続く扉まで来たようだ。

 鍵を開ける音がするので入ってくるのだろう。

 この牢屋には俺しか居なかったから、俺が目的の人物になるのだろう。


 扉が開き、入ってきた者は。


 ガチャ。

 …………バタンッ!

 ガチャ。


 速攻閉められた。

 だがしかし!

 今の俺の動体視力を甘く見るな!

 見えたぞ、どんな人なのか!

 そう人!

 両頬に薄い爬虫類みたいな鱗をして、耳の部分にヒレがあっても、人の形をしていた。

 この世界で初めて見た、意志疎通が出来そうな人です!

 ……ゴブリンは人じゃないから、今回が初エンカウントということで。


 俺は人と話したい!

 ということなんで、戻ってきてくれませんかね?

 おーい?かむばーく?


 その日、人が帰ってくる事は無かった。

 ゴートン、スーちゃん、クーちゃんズは当たり前のように一緒にいるが……。

……、投稿忘れてたの言わなきゃバレないよな?

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