表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

一杯の苦味

作者: 春風 月葉

 珈琲なんて、べつにどこでも飲めるものだろうにと、またこの店の扉を開いた自分に苦笑しつつ、一杯の珈琲をミルク多めで注文した。

 ちまちまと珈琲に口をつけるとやはり私には苦い。

 実のところ、私はこれがあまり得意ではない。

 それなのにこの店で一杯の珈琲を頼み、時間をかけて味わうように飲んでいるのは、人と触れていたいからなのだろう。

 ゆっくりと今日の珈琲を飲み干すと、いつもの店員が会計をしてくれる。

「今日もありがとうございます。またいらしてくださいね。」

 また、という響きに私は次を確信する。

「えぇ、もちろん。ごちそうさまでした。」

 代金を払い店を出る。

 口の中にはまだ珈琲の苦い香りが残っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ