意地っ張りとちょこれいと。
ばれんたいんのお話。
*女子目線
*バレンタイン
*一話完結
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彼が好きなどろどろ甘めのちょこれーと。
板チョコ刻んで生チョコ、クランチ、トリュフ。
クッキーにキャラチョコにラングドシャ。
普通の型入れチョコに、それからそれから。
忙しいな、1年目のバレンタインは。
意地が勝つから絶対手作りで。
過去の恋愛の思い出なんか忘れさせてやるくらいの重たくない私を残すために、手を掛けよう、美味しくなぁれ。
ショートカットに傷で絆創膏が沢山の、でも骨っぽく無い手で。
シンプルなエプロンを纏って、キッチン。
此れほどキッチンが、此れほどエプロンが似合わない女子が此処以外の何処に居るだろうか。
時間は深夜1時を回る。
キッチンに広がるボウルと袋とレシピ本。
不慣れな手付きでボウルの中身を掻き混ぜる。
終わりそうの無い状況に、静かに彼女は溜息を零した。
此れほどに料理が似合わない女子は、一体何処に居るだろうか。
此れほどに真っ直ぐで、真剣な女子は、何処に居るだろうか。
全ては彼の為に。
笑われても構わないさ。
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あ と が き 。
深夜1時を過ぎてまで、作った時期もありましたw
チョコを貰えない奴らで皆で作って食ってやろうとか言って、結局終わったのが深夜3時だったのを覚えてます。
その時のクランチがえらく好評でまた作れと言われたのもしっかり覚えてますww
ガサツで、家庭科が苦手な女の子が頑張って作ってる様って凄く見てて癒されますよね、ってあれ、僕だけでしょうか。w