第4話
「お前は…魔王か」
フェンリルの言葉に多少驚きながらも俺は肯定の意を示した。
「ならばここで力を見せてみよ!!」
フェンリルのこの言葉が合図となり戦闘開始となった。
フェンリルとのにらみ合いが続く中、先に動いたのは俺であった。魔王の魔眼を発動、運よくフェンリルがマヒ状態になった。
それを機に俺はフェンリルへ特攻を仕掛ける。剣と魔法の連打、フェンリルは見た目氷属性なので火属性が聞くと思い、火系統の魔法を連発、MPも切れかかってきたころ、剣術Ⅳによるスキルの嵐、そして、フェンリルのマヒ状態が切れ、フェンリルのかみつきをよけ、いったん離れた。
ここでフェンリルのステータスを確認。
HP:9100/10000
MP:8000/8000
…まじか。ここまでやってこれしか削れないとなるとちょっと、いや、とても厳しい。
「魔王とは…そんなものか!」
そうこうしているうちにフェンリルのブレス攻撃がくる。
吹雪のようなブレス攻撃に俺は空間魔法による防御魔法を展開。完全に防ぐことに成功したが、MPを使い切ってしまった。
この防御魔法の継続時間はおよそ10分。自分の意思で解除もできるが、今はこの安全地帯の中でフェンリルへの対策を考えるほかなかった。
ここで俺は閃いた。頭の上に電球がつく勢いで。SP使ってねーじゃん。早速俺はスキル取得一覧を確認する。現在のスキルポイントは90ポイント。いつの間にかレベルが30になっていたようだ。
しかし俺にゆっくりと考える時間はあまりない。なぜなら空間防御魔法の外で効果が切れるのを待っている怪物がいるからだ。
早速一覧の中から使えそうなスキルを抜粋する。
MP超回復Ⅰ:20P
1日5回までMPを最大値まで回復することができる。
HP超回復Ⅰ:20P
1日5回までHPを最大値まで回復することができる。
変身Ⅰ(種族スキル):50P
魔王専用スキル。これぞ魔王の醍醐味。HPが0になるとき、第2形態になることができる。第2形態は全ステータス+10パーセント
MP回復促成Ⅰ:10P
MPの自動回復を1分あたり1パーセント促成する。
魔法剣Ⅰ:15P
剣に魔法をまとわせることができる。専用アーツあり
どれもとりたいが、ポイントが足りない。なので俺は上から3つをとることにした。
そしてすぐにMP超回復を使用。空間防御魔法が解けると同時に魔王の魔眼をだめもとで使用。すると運よく猛毒状態になってくれた。
「ぬう、小癪な!かみ殺してやるわ!」
フェンリルが噛み付いてきたので空間防御魔法を展開。ここで俺はある戦法をとることにする。
猛毒状態は1分最大HPの1%削る。防御魔法は最大10分。俺のMPで防御魔法を打てる回数は3回。MP超回復は残り4回。単純計算で12回防御魔法を展開できることになる。あ、余裕じゃん。
それから俺は防御魔法が切れては展開し切れては展開しを繰り返した。
そして余裕の勝利。レアなドロップとレベルが100まで上がった。100まであがったところ、クラスアップが可能とのこと。クラスアップは後ほど行うことにして、目の前で倒れてるフェンリルに目をやる。
「まさか倒されるとは思わなかった…魔王専用負けイベントだったのに…」
などとつぶやいているが気にしないことにする。そしてここでワードボックスが出てくる。フェンリルを支配しますか?
即効yesを押す。そうするとフェンリルは驚いた。
「お、俺は元々支配・テイム不可なはず…いや、俺に勝利したら支配できるんだっけ…」
そんなフェンリルを尻目に俺はクラスアップへの期待を高める。
PN「サタン」
Lv:100
SP:210
種族:魔王※クラスアップ可能です
職業:魔王
称号:初めての魔王(支配下の魔物が倒した経験値の2分の1取得) 初 ユニーク種族(取得経験値、熟練度3倍) 下位魔物・魔族初召還(名付き下位魔物・魔族の取得経験値1.5倍) 負けイベントを制したもの(支配不可種族を支配可能)
種族特性:闇属性無効 光属性微弱 光以外の全属性微減 状態異常無効 PT不可 町利用不可
種族スキル:支配 最上位魔物・魔族作成・召還 変身Ⅱ
スキル:全属性魔法 剣術Ⅳ 覇王の威圧Ⅱ 魔王の魔眼 身体能力向上Ⅴ HP・MP超回復Ⅰ
HP:12000/12000
MP:8800/8800
攻撃力:200
守備力:225
器用:125
俊敏:175
賢さ:250
魅力:1600
運:777
久々の投稿