第14章「緑の果て」
ランタが飛び去って暫く経った後、窪地の表面に積み
重なった岩塊の一つが火を噴いて消し飛んだ。
「チッ!滅茶苦茶な奴だぜ!」
レックスは火傷や打撲を負った体で、岩や石の重なり
合う中からよろめきながら這い出してきた。
「おい!バギル!無事か?」
気を失っているバギルの腕を乱暴に掴み、レックスは
何のいたわりも無く、穴の中からバギルの体を引きずり
出した。
地上に体が出たところでレックスが手を離すと、表面
の黒く焦げた石の上にバギルは頭をぶつけ、飛び上がる
様に目を覚ました。
「いぃっっ痛っってぇぇっ!!・・・あ、助かったのか
……。」
「あんなクソ土地神相手に、助かったなんて言うんじゃ
ねえ!助かって当然だ!」
頭をさすりながら回りを見るバギルに向かって、レッ
クスは眉をつり上げて不機嫌そうに言い放った。
「掠り傷とは言え、この俺様に怪我をさせるなんざ、許
し難い野郎だっ!」
掠り傷とは強がりながらも、レックスの左手は赤く焼
けただれて僅かしか持ち上がらず、左足も心なしか引き
ずりがちだった。
どんな繊維で作られているのか、レックスのはおった
真紅のマントだけが焦げ目一つ作らずに、炎の様な光沢
を放っていた。
恐らくはこのマントが言魂の衝撃からレックスを守っ
たのだろう。
「・・いたぞ。」
バギルが、離れた場所で突然起こった小さな突風を指
差した。
折り重なる岩を吹き飛ばして、その下からはティラル
が姿を現した。
地面の上に這い出して、片膝を突いてティラルが姿勢
を崩しかけたところへ、バギルとレックスは石や小岩を
踏みつけて駆け寄った。
「だらしねえぞ!とっとと起きろ!」
いきなりのレックスの乱暴な言葉に、ティラルを抱え
起こそうと手を差し出したバギルは目を剥いた。
だが、レックスのいつもの物言いに慣れていたティラ
ルは、軽く笑みを浮かべて立ち上がった。
「急いでランタを追わないと、ゼームが危険だ。」
ティラルは甲冑に付いた土埃を払い落とした。
甲冑に守られていたとはいえ、ティラルもまた、レッ
クスと同じくらいの火傷や怪我を負っていた。
バギルはずきずきと痛む腹部を押さえながら、ティラ
ルが上空に待機させていた筈の飛翔板を探した。
爆風に吹き飛ばされたのか、飛翔板と荷物は窪地の端
に落下していた。
バギル達が駆け寄って飛翔板と荷物を拾い上げると、
どの飛翔板も爆風と熱に耐えかねたのか、幾らか歪んで
いた。
「ランタの奴、段取りがどうとか言ってたけど、一体何
を企んでるんだろうな……?」
バギルは自分の飛翔板を足元に広げながら首をかしげ
た。板は歪んではいるものの、どうやら飛ぶ事に支障は
無い様だった。
「とにかく町の方に急ごう。」
ティラルは飛翔板へと飛び乗り、シーボームの町を目
指して飛び立った。
「おい、待ってくれ!」
荷物を背負い、バギルとレックスも慌ててティラルの
後を追った。
どの飛翔板も歪みの為か、多少左右に振れながら飛び
始めたのだった。
◆
町外れ・・とはいうものの、既に密林と化したその場
所は、ひしゃげた看板や崩れたコンクリートの破片など
でやっと住宅地だと言う事が判断出来た。
町を満遍無く森林に沈めた事を確認すると、ゼームは
幻獣を呼び出そうと手を挙げようとした。
幻獣に乗って行けば、遅くとも今日の昼過ぎには「神
々の森」の入り口には着く筈だった。
「見つけたぞ!ロウ・ゼーム!!」
そこに、空からランタの声がしたかと思うと、突然ゼ
ームの周囲が爆発した。
咄嗟に身を屈めて爆風を躱し、ゼームは声のした方を
見上げた。
背中に縫い付けた符の力で浮遊するランタが、幾つか
の水晶片を両手に持って身構えていた。
「お前か。」
全く驚いた風も無く立ち上がり、ゼームは衣服の土埃
を払い落とした。
ランタはその間にも、ゼーム目がけて水晶片を投げつ
けた。
今度は命中したとランタは思ったが、地中から伸びて
きた蔓草に絡め取られ、水晶片は不発に終わった。
「クソッ!一気に焼き殺してやる!!」
短期決戦を狙い、ランタは歯噛みしながら四つの水晶
片と符を取り出し、バギル達戦神をも倒し得た言魂を唱
えた。
四方炎雷閃・・その言葉と共に、十字に疾駆する劫火
と雷撃とが束となってゼームの頭上に炸裂した。
「やったか!?」
煙と閃光の退いたところで、ランタは目を凝らして下
界を見た。
「!」
まさか生きてはいまいと・・勝ち誇った笑みが浮かび
かけたところで、ランタの表情は強張った。
ランタの目は、驚愕と恐怖にも近い感情を露に見開か
れた。
バギル達を難無く吹き飛ばし、クレーターを作り出し
た言魂は、ゼームの体を取り囲む蔓草の壁を焼き払った
に過ぎなかった。
「早く逃げろ。お前と争うつもりは無い。」
穏やかに発せられる言葉が、ランタの耳には不気味な
響きを以って染み込んできた。
激しい炎と雷の直撃をその身に受けた後でも、ゼーム
の全身から溢れる、森の静謐な空気を思わせる雰囲気に
変化は無かった。
その静かな気配は、ランタに得体の知れない恐怖と苛
立ちとを与えた。
「・・死ッっ、死ィねえぇッッッ!!」
貴重な四方炎雷閃の霊具を幾つも繰り出し、ランタは
半ば狂った様な絶叫を上げて言魂を発動させた。
この言魂の霊具を決して無尽蔵に持っている訳ではな
かった。むしろ高価で貴重なものである為に、持ってい
る数が少なかったのだったが、ランタにはそれを惜しむ
余裕など無かった。
今ここで確実にゼームを殺しておかなければ、ランタ
の方こそ、ゼバエノに殺されかねなかった。
ゼームの神霊力を受けて大蛇の様にうねる幾本もの巨
大な蔓草の束が、次々と炎と雷を呑み込んでいく様をラ
ンタは目の当たりにし・・、ランタは言葉も無く呆然と
空中に浮遊し続けた。
バギル達戦神をも圧倒したというランタの尊大な自信
は打ち砕かれ、それはそのまま・・ゼームへの恐怖感に
置き換えられていった。
「物騒な装備だ・・。」
驚愕と恐怖に体を震わせるランタの様子を気にした風
も無く、ゼームはただ穏やかな調子で、ランタの装備す
る霊具の危険性を指摘した。
言魂の威力によって、森が損なわれる危険性・・緑の
幻神の思考は、それだけに根差している様だった。
「お前には過ぎた力だな・・。」
蔓草の束が言魂の力を呑み込み終えたのを確かめ、ゼ
ームは真っ直ぐにランタを見据えた。
ゼームの片手が軽く振られ・・地面から、一条の緑色
の筋がランタへ向けて放たれた。
「なっ何だ!?」
自らに迫るロープの様なものへとランタが目を懲らす
間も無く、それはランタの頭上に浮かぶ水晶玉へと突き
進んだ。
戦神達をも退けた堅固な障壁が、再び水晶玉によって
張り巡らされ、一本の蔓草の進撃を阻んだのだった。
蔓草と障壁とは、ランタのすぐ目の前で正面からぶつ
かり合った。
ささやかな一本の蔓草に、どれ程の神霊力が込められ
ていたのか・・障壁と衝突したと同時に、視界の全てを
塗り潰す白銀の閃光が迸った。
暫くの時間、蔓草の先端は水晶玉の数センチ手前に留
まって硬直したかの様に停止していた。
その間、言魂の雷撃にも劣らない稲光が断続的に飛散
し、ランタとゼームの目を眩ませた。
「・・・!」
流石のゼームも、過度の精神集中に呼吸が乱れ始めて
いた。
僅か十数センチの目の前で展開される莫大なエネルギ
ーの衝突に、ランタは為す術も無くおろおろと浮遊し続
けていた。
ゼームの蔓草への精神集中の隙を突いて攻撃をしかけ
る程の余裕も、彼には無かった。
どの位の時間が経ったのか、不意に稲光が消滅し、ゼ
ームの放った蔓草が力無くたわんで地面へと落下を始め
た。
蔓草はあちこちから青白い炎を噴いて形を失っていっ
た。草木の密生する地面には、ぼろぼろに焼け崩れた炭
の無数のかけらが、ぱらぱらと降り注いでいった。
そしてまた水晶玉も、力尽きたかの様にひび割れ、さ
さやかなきらめきをまき散らして崩れ去っていった。
「なっ!何だと……っ。」
ランタは愕然と、砕け散った水晶玉を見つめた。
「!」
極度の精神集中に目まいを感じながらも、ゼームは態
勢を立て直して再び手を振り上げた。
地面からは新たな蔓草が繰り出され、鉄壁の守護を失
ったランタへと襲いかかった。
「ひっ!」
蔓草はランタの上衣や縫い付けられた符を切り裂き、
瞬時にランタの体に巻き付いた。
「ひぃぃっっ!」
悲鳴を上げる間に、ランタの体はふわりと緩やかな弧
を描く蔓草によって、地面へと下ろされた。
今やぼろ布を体に纏うだけとなってしまったランタに
は、抵抗する術など無かった。
蔓草の中で空しくあがくランタへと近寄り、ゼームは
冷たい一瞥を与えた。
「誰の差し金か・・、企みかは分からないが。……お前
の強引な森林開発は、レイラインの流れを乱す為だろう
……?」
静けさと、冷たささえ感じさせる穏やかさとを浮かべ
るゼームの眼差しに捉えられ・・ランタは、身じろぎも
出来ず、ただ息を呑んで蔓草の中で体を硬直させるばか
りだった。
レイライン・・ランタですら知らなかった言葉を口に
し、ゼームは言葉を続けた。
ランタがゼバエノの命令で動いている事だけでなく、
ランタも与り知らないゼバエノの思惑をも・・穏やかな
口調で語り、全てを見透かす様なゼームの眼力は、心底
ランタを恐怖させた。
「・・どうやらお前達の目的はシーボームそのものでは
なく、……シーボームから「神々の森」へと続くレイラ
インを乱す事か……。」
レイラインそのものを直接感知する事はゼームには出
来なくても、森林やそこに住む動物達を育むエネルギー
の存在を本能的に直感し・・豊かな土地同士のつながり
を考え合わせ、ゼームはその推論を導き出した。
・・ランタ達は「神々の森」へのレイラインの集束を
乱してどうするのか。
ゼームは恐怖に引きつるランタを穏やかに見下ろしな
がら、疑問に首をかしげた。
レウ・ファーは集束点の占拠を目的としている以上、
ランタを操る事はあり得なかった。レウ・ファーとは別
に、邪な目的を持って暗躍する者が居るのか・・?
流石のゼームにも、その全てを見通す事は出来なかっ
た。
「わっ、私を、ど・・どうする、つもりだっっ!」
体をがたがたと震わせ、うろたえ喚くランタに、ゼー
ムはそっと溜め息をついて答えた。
「どうもしない……。・・暫く大人しくしていろ。どう
せ、後でティラルか誰かが、お前を護法庁に突き出す事
だろう。」
ゼームは言い終えると、軽く片手を上げた。
もう一本、ランタのすぐ側の地面から蔓草が現れ、ラ
ンタを完全に縛り上げてしまった。
「な、なっ何故!この私が護法庁にっ!?」
完全に身動き一つ出来なくなりながらも、ランタは大
声で喚き立てた。
護法庁へと突き出されるのは、ゼームの方ではなかっ
たのか?
そんなランタの表情を読み取ったのか、ゼームは何処
か嘲笑めいたものを顔に浮かべてランタに答えた。
「一応、神国の神々や人間達の取り決めでも、シーボー
ムの町を含むシエゾ地方一帯は全て、厳重な森林保護管
理区域だ。・・工事はどう許可を取ったのかは知らんが
言魂で森を爆破したというのは、明らかに犯罪行為とし
て処罰される筈だ・・。」
ゼームは初めて、はっきりと微笑を浮かべてランタを
見据えた。
「本来ならば、森を爆破したお前を生かしてはおかない
のだが、私は先を急ぐ……。」
その穏やかな微笑みの向こうに、愚かなランタでさえ
・・猛々しく荒ぶる神の貌を、はっきりと見た。
何故もっと早くに気付かなかったのか。・・この緑の
幻神は、津波や嵐を司る神々と何ら変わらずに、森の緑
の力を以って他の神や人間の命を奪いかねない神だった
のだ。
蔓草の捕縛の中で、もはや蠢く事すらやめてしまった
ランタに、ゼームはそれ以上構いはしなかった。
ランタはただ、この荒ぶる神を相手に命が助かった事
を感謝しながら、ゼームの遠ざかり行く後ろ姿を見つめ
続けていた。
◆
ゼームが去ってかなりの時間が経ってから、時折ふら
つく飛翔板を操って飛ぶバギル達が、ランタを発見して
降下してきた。
「何だ、あっさり捕まってやがるぜ!」
飛翔板を地面のすぐ上の高さ迄降下させ、レックスは
拍子抜けとでも言う様に溜め息をついた。
レックスやバギル、ティラルを吹き飛ばした程のラン
タの言魂の力ならば、かなり焼き払われた場所が広がっ
ているだろうという予想があった。
だが、彼等の予想に反し、そんな場所は見つからず、
逆にランタが捕縛されてしまっていたのだった。
「・・やはり捕まっていると思っていたよ。・・土地神
殿、ゼームはどちらの方向へ行った?」
拍子抜けをしているレックスやバギルの様子に対し、
ティラルだけは落ち着いていた。
ゼームならばこの位の事など、簡単にやってのけると
ティラルだけは正しくゼームの力を予測していた。
ランタは僅かに動く頭だけを左右に振り、
「む……向こうだ。それより、早くこの蔓草を切ってく
れ!」
再び大声を上げて助けを乞うた。
ランタに求められるまま、ティラルは剣に手を伸ばし
かけた。
バギルはその様子に、不愉快そうに顔をしかめてティ
ラルを止めた。
「後でいいさ、そんな奴。別に命の危険は無さそうだし
さ……。俺達も急ごうぜ!」
たった一つだけ忘れ難い、許し難い・・ランタの幻神
への侮蔑の言葉を思い出し、バギルはティラルの肩を叩
いて先を急がせた。
「そうそう!後で助けをよこせばいいじゃねえか!」
既に飛翔板を高く浮かび上がらせ、レックスは飛び立
つ態勢に入っていた。
「・・で、ゼームは何処に向かってるんだろうな。」
レックスからの問いがバギルの頭上に降ってきた。
バギルはレックスを見上げ、口を尖らせた。
「俺が知る訳無いだろ。・・あ、でもこのまま真っ直ぐ
行けば「神々の森」だな。」
バギルのその言葉に、ティラルの脳裏に閃くものがあ
った。
「・・取り敢えず、鵬の神殿に急ごう。ゼームが「神々
の森」に何かの目的があるのだとしたら、鵬が何か心当
たりがあるかも知れない。」
神国の神々の間では、鵬は「神々の森」の管理者とし
て、また神国神殿と「神々の森」の神々をつなぐ使者と
して知られていた。
ティラルはランタの前で無造作に剣を降り下ろしてか
ら、飛翔板を駆って飛び立った。
「おいおい、待ってくれよ!」
バギルとレックスも慌ててティラルの後を追って飛翔
した。
地上では、一条の銀光のきらめきに蔓草は全てランタ
の体から切り払われていった。
何が起こったのかと、呆然と立ち尽くすランタを、テ
ィラル達は振り返りもしなかった。
◆
「やれやれ、何とか助かった……。」
暫くの間、飛び去って行くバギル達を呆然と見送り、
何とかひと心地を取り戻すと、ランタは強張った体を軽
くさすった。
長い時間縛られ通しで、ランタの体はすっかり凝り固
まってしまっていた。
とにかくこの場所から逃げ出そうと、ランタが足を踏
み出したところへ・・再びランタを金縛りにする声が、
何処からか響いてきた。
「全く役立たずめが・・・。」
その声に、今度こそランタはどっと脂汗を流し、恐怖
感に体の芯から凍りついていく様な感覚を味わった。
「ゼバエノ……様……っ。」
「お前には色々と金をかけたと言うのに……。この、能
無しめが……。」
侮蔑ですらない、ただ呆れた様な感情がゼバエノの声
に滲んでいた。
「お、お許し……を。……どうか……。」
足はがくがくと震え、顔中、滝の様に流れ落ちる汗を
拭いもせず、ランタはそれだけの言葉を何とか喉から絞
り出した。
許しを乞うランタの言葉には答えず、その目の前に一
神の老神の立体映像が現れた。
だが、その姿は判別し難い程薄く、朧げな影の様だっ
た。
数十センチの空中に留まり、白いマントとフードに包
まれた老神の顔も、日の光に照らされて淡い影の様にな
っていた。
「・・お前は知るまい。その衣や符、水晶玉の一つに、
町や山が幾つ買える値が付くのか……。」
ゼバエノは全く金を惜しがっている様子も無く、ただ
呆れた様に溜め息をついた。
命乞いに跪くランタの事など、既に相手にはしていな
い様だった。
「・・と言う訳で、口封じじゃ。このままお前が護法庁
に突き出されるとまずいのでなあ。」
ランタの悲惨な運命を、ゼバエノは淡々と宣告した。
「ほんの僅かの事でも、お前の口から何か漏れると困る
のでな。」
「ひっ!ひいいいいいいっっっ!!」
体にまとわりつく符や長衣の残骸を脱ぎ散らかし、ラ
ンタは一目散に駆け出した。
もつれる足で必死に走ろうとするランタの耳に、ゼバ
エノが指を鳴らす音が追いすがった。
ただ・・それだけの事だった。
その次の瞬間には、ランタは走っている姿勢のまま硬
直し・・そのまま塵となって消滅した。
ぼろ布と化した符も長衣も、指の音が響くと同時にさ
らさらと崩れて形を失っていった。
「・・蔓草から抜け出した後、何処へともなく逃亡し、
そのまま行方不明・・という事にでもするか。まあ、そ
れもどうでもいい事じゃが……。」
鋭利な切り口を見せて散乱する蔓草の山以外に、そこ
にはもうランタが存在していたと示すものは何一つ残っ
ては居なかった。
ゼバエノの姿もいつの間にか朧げに揺らぎ、消え去っ
ていった。
そこにはただ、深く生い茂る草木に呑み込まれてしま
った家々の残骸があるだけだった。




