後輩
『あの~…澤本先輩いますか?』
ん?
「あ、この前の?」
『おぃ、こんな可愛い子といつの間に知り合ってたんだよ!』
いや、知り合いって程じゃない、つーか顔近いんだけど周司君。
「へー同じ学校だったんだ?」
『あ…この間は、ナンパから助けて頂いてありがとうございました!……あのっ私……』
うわ、顔真っ赤ー。女の子らしくて可愛いー。
癒しだ!
『先輩に一目惚れしちゃったんですっ!!』
え………………!?
『先輩、付き合ってる人いますか?』
「いや、付き合ってる奴はいないけど…………ごめんね、せっかくだけど自分は…『わっ私じゃだめですかっ??」
そりゃあ、自分が男だったら?こんな可愛い子に告白されたら付き合っただろうけどよ。
「君がだめとかじゃなくて、第一に私は『コイツ女だから』
うわ、セリフとられた。
『………へっ?お、女の人なんですか!?』
まぁ、中学の時から間違われる事はよくあったし、慣れてるけどさ…ちょっとショックかも。
「だからさ♪こんな男みたいな女じゃなくて、俺とさ~『それでもっ…やっぱり私、先輩の事は嫌いになんてなれません!』
……
「ね、名前なんて言うの?」
そう聞くと、驚いたような、けど嬉しそうな顔で彼女は笑った。
『神埼まいです!』
私に可愛い後輩ができました。