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私は、たくさんの人の反応がある部屋にたどり着く。

ドアの厳重な罠を解除して、爆風魔法で突き破る。


爆風魔法テンペスト!」


中には、10人ほどの女性の奴隷が閉じ込められていた。

全員が衰弱して、死にかけている。


「今、助けるよ!治癒魔法サンクチュアリ!」


暖かな、輝きが、部屋中を包み込む。

回復した奴隷の人たちは、驚きを隠せないようだった。


解除魔法リリース!」


奴隷の女性たちの両手の枷は外れ、首輪も粉々になる。


『急に、元気に......』

『あなたは天使ですか......?』

『助けてくれたですか』


「私の名はシャティリア。奴隷を解放する貴族警察です」


「あなたが噂の......」

「デマでは無かったんだ.......」

「ここまで生き延びて良かった......」


安堵の空気を悲鳴が切り裂いた。


「きゃーー!」

「待って!!!動かないで、貴族警察さん!!!」


一人の奴隷の女の子が、ナイフを持って、奴隷の一人の首元に突きつけた。


「あなたは......」

「また、会ったわね。あの時は助けてくれてありがとう」


昼間、毛深いブタに殴られて、衰弱していた女の子だ。


「どうして......もう、自由になれるよ......」

「ご主人様から、ここを守るように言われているんだ!私はここの奴隷の監視係だ!」

「首輪は外れたのだから、命令に従う必要はーー」

「関係ない!私は死にたくない!生きたいの!逆らえないの!」


奴隷の女の子は、人質の女の子にナイフを突き立てようとする。

人質の女の子は目を瞑る。


魔法じゃ間に合わない!!!


身体強化魔法エンハンス!」


グシャッ......

......

....

..


「あなた、どうして......」


奴隷の女の子のナイフは人質の女の子を庇った私の二の腕に突き刺さった。


「ごめんね......助けに来るのが遅くなって、辛かったんでしょう......?」


私は、痛みの極地の中で精一杯の笑顔を見せる。


「そんなのおかしいよ......もう意味がわからないよ......私はどうしたらいいの......」


奴隷の女の子は、手の力が抜けたのか、ナイフから手を離す。

ナイフは私の鮮血とともに地面にカランと転がる。

足の力も抜け、その場でへたり込んでしまった。


私はその子に寄り添ってあげる。


「これまで何度も辛いことがあったんでしょう......」

「そんなの、あなたにはーー」

「私も奴隷ですから......」

「あなたも......?」

「はい、今は主人によくして頂いておりますが、私も野菜のくず以下の扱いを受けておりました」

「どうして、どうして、今はそんなに強く生きているの?どうやって......生きていけばいいの......」


私は奴隷の女の子に、笑顔で答えてあげる。


「どうやって生きるかを考えることができる......それが貴族の奴隷から解放されるという意味です。時間はあるのです。これから、ゆっくりと自分の幸せを模索していけばいいのです......私はあなた方を幸せにすることはできません。ただ、そのきっかけを与えるに過ぎません。あなた方の幸せはあなた方が考えるのです」

「はい......」

「元気出して!」

「ごめんなさい、あなたの腕を......」

「気にしないで、治癒魔法ヒール!」

「ありがとうございました!」

「私もあなたが笑顔になってくれて嬉しいわ」


私は立ち上がる。


「みなさん、これからあなた方の選択肢は3つあります。ーー」


私はいつも通り説明をする。

奴隷の女の子たちがどこにいくか考えている時、魔道具の電話が鳴る。


「なんですか?頼りないご主人様」


なかなか、声が聞こえてこない?

故障......?

少しの沈黙の後、声が聞こえた。


「シャティー......ゴホッ!早く......逃げろ......!」

「クラウド様!」

「いいな、撤退だ......」

「クラウド様!!」


何があったの?クラウド様!!!

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