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親友が酷い目に遭いそうなので二人で逃げ出して冒険者をします  作者: ふるか162号
4章 レティシアの学校生活

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29話 魔族化第一段階

今回は後半で残酷な表現が含まれています。お気を付けください。


「どうした!? 僕の攻撃など喰らっても、たいしたダメージじゃ無いんだろう!? 逃げてばかりとは、お前らしくもないな!」

「そうですか? 敵の攻撃を避けるのは別におかしい事ではないでしょう? それと、鬱陶しいのでいちいち【破壊】の力を込めるのは止めてくれませんか?」


 グラヴィの攻撃は、一撃一撃に【破壊】の力を込められているので、もし、かすりでもすれば、何かの能力を破壊されるでしょう。

 まぁ、私には【創造】と【再生】がありますので、無意味と言えば無意味なのですが……。グラヴィの思い通りになるのは気にいりませんね。

 ……よし。

 私も同じ事をしてみましょう。


「えい!」

「チィ!?」


 私の拳とグラヴィの攻撃がぶつかります。つまりは【破壊】と【破壊】のぶつかり合いです。

 この場合、何が破壊されるのでしょうか?


 ぶつかった瞬間、激しい衝撃波が私達を中心に発生します。


「くそっ!? やはり、化け物のような強さだな!?」

「そうですか? 私はまだ本気を出していないのですが?」

「ふん!?」


 グラヴィの魔力がさらに大きくなります。

 はて?

 この魔力は……。


「魔神と同じ魔力ですか?」

「ほぅ……。僕の魔力を感知するか。あぁ、あの御方の話では、お前は出来損ないとはいえ、魔神を倒した事があるんだったな」

「はい?」


 はて?

 グラヴィは第三勢力と言っていましたが、なぜその事を知っているんですかね?


「まぁ、いい。僕の魔力を感じた事があるのなら、もう隠しておく必要はないだろう」

「はい?」

「はぁああああああ!!」


 グラヴィは禍々しい魔力を放ち始めます。そして、グラヴィの体が黒く変色していきました。


「これが【魔族化・第一段階】だ。そう言えば、貴様のところにドゥラークという奴がいるらしいな。それと同じ力だ」

「同じ? 馬鹿にしないでください。ドゥラークさんはそんな汚い色になりませんよ。綺麗な緑色になるだけです」

「くくく……。そう言えば、アイツの場合は半龍化だったか……。僕の場合は完全な魔族化だ。質も格も僕の方がはるかに上だ」


 魔族化?

 魔族になるという形で、ドゥラークさんの【身体超強化】を再現したのですかね?

 しかし……。


「一応聞いておきますが、その力は何段階あるのですか?」

「そうだな……。二段階だ」


 ふむ。

 ドゥラークさんよりも段階数は少ないですねぇ……。

 つまり、まだ力を隠していると……。


 舐めているのですね……。

 そうですか……。


「貴方の気持ちは分かりました」

「なに?」


 私を相手に余力を残して戦おうという事ですね。

 あはははは。

 少しだけ、イラっときましたよ。

 後悔させるくらい、痛めつけましょうか……。


「くくく……。さぁ、絶望を与えてやろう!!」

「そうなのですか?」


 私は、ヒカリとヤミを取り出します。

 さて……処刑の時間です。


「さぁ、頑張ってくださいね」

「なに!?」


 私はグラヴィの体を斬りつけ始めます。今は避けられるほどの速さです。


「ふんっ! その程度の速さで僕を傷付けられると思っているのか!?」

「思っていますが?」


 グラヴィが無防備になったところで、腕を一本いただきます。

 普通の人間よりは少し硬いみたいなのですが、まぁ、簡単に斬れました。


「くっ。しかし、僕の再生能力を舐めるな!!」


 グラヴィは斬れた腕を拾い、斬り口同士を合わせます。すると、腕がつながりました。

 これは便利ですね。そして、面白いです。


 ならば……。


「えい!」


 私は光魔法でグラヴィの太ももを撃ち抜きます。


「ぐぅ!?」


 あははは。

 太ももに穴が開きましたよ。どうせすぐに再生するんですよね。ならば、何度も撃ち込んでやるだけです。


「えい、えい、えい、えい、えい、えい、えい、えい、えい!!」


 光魔法はグラヴィの体を貫いていきます。

 すぐに穴がふさがり再生しますが、グラヴィの顔を見る限り、痛みはあるみたいですね。


「く、クソっ!?」


 グラヴィは私の光魔法の速さに対応できずにいるみたいで、動けないみたいです。

 当たり前ですよね。

 動き難くするために、ただでさえ避けられないのに、足ばかり狙っていますから。

 

 しかし、この戦い方は面白くありませんね。

 光魔法は止めです。


 魔法を撃つのを止めた私に、グラヴィはニヤケつきます。


「くくくっ。再生能力を持つ僕には、魔法攻撃は無駄と気付いたかい?」

「そうですね」

「ぐっ!?」


 私はグラヴィの額を鷲掴みします。そして、そのまま地面に叩きつけます。


「ぐはぁ!?」


 さて、何回くらい耐えられますかね。

 私は何度も何度も地面にグラヴィを叩きつけます。


「は、離せ!?」

「分かりました」


 やはり、再生能力があるのでダメージは負っていませんか……。

 しかし、グラヴィの心を殺す事は可能のようです。

 一度、脳を破壊してみましょうか?


「くくく……。こ、ここまで攻撃を喰らうとは思いもしなかったが、こちらはお前の攻撃ではダメージを負わない。いや、通用しない……」

「そうですね……」


 ふむ。

 まぁ、殺せないだけで、痛みを感じているみたいなので、どうとでもなりそうですか。

 しかし、殺す事ができないとなると……封印でもしましょうか?

 しかし、それでは面白くありません。

 とはいえ、脳を破壊するのも面白くありません。


「さぁ、かかって来い。お前の体力はいつまで続くか楽しみだな」

「そうですね。しかし、貴方の方が持ちますか?」

「な、なに?」

「私は貴方を痛め続けますが、それに耐えられますか?」

「なに?」


 今までは、殺す事だけを考えて攻撃してきましたが、ここからは拷問するつもりで攻撃していきましょう。


 私はグラヴィの両腕を斬り飛ばし、腹を斬り裂き、内臓を抉り出します。


「ぎゃあああああ!!」

「どうですか? 痛いでしょうね。でも、死ねません(・・・・・)よね?」


 そのまま左胸を二本の剣で突き刺します。

 この位置は心臓があるのでしたかね?

 そのまま心臓を取り出すように左斜め上に斬り上げます。剣先には血まみれの心臓が突き刺さっていました。


「死にましたか?」

「あ……が……が……」

「おや? 心臓を抉り出したのに、やはり生きているんですか? あはははは。面白い体ですねぇ……」

「ぼ、僕の……心臓を……返せ……」


 返す?

 あはははは。

 返すわけないじゃないですか。


 私は心臓を焼き尽くします。


「あ……が……。く、クソっ……。無くなった部位の再生は……時間が……」

「はて?」


 何か面白い事を言っていますねぇ……。

 部位を無くしてしまうと、より長く苦しめるのですねぇ……。

 ついつい、楽しくなってきて、笑顔になってしまいます。


「な、何を嗤って……」

「へ? 楽しいじゃないですかぁ……。あははははははははははははは!!」

「ひ、ひぃ……。く、狂っている……」


 誰が狂っているのですか?

 失礼ですねぇ……。

 さぁ、拷問の始まりですよ。


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