第7話 会話と書斎
「わぁ!小さい蛇だ!」
「ほんとはこんなに小さくはないんだけどな。さすがに家の中だから小さくなって
もらってるんだ。」
「そんなことできるんだ。普通はどのくらい大きいの?」
「ん~、最大でだいたい百メートルくらいかな?」
「そ、そんなに長いの!?」
「まあ、大蛇だからそのくらいなんだよ。」
「へ~。」
いろんな生物がいるんだな。
そうだ!!
「ミアナ姉さんはどんな召喚獣なの?」
「私?私の召喚獣も見たい?」
「見たい!」
「わかった、見せてあげる!」
【来て!フブキ!】
そう言うと、とても綺麗で美しいフクロウが冷たい風と共に出てきた。
「きれい...」
「でしょ。私もそれに惹かれたの。でもそれだけじゃないのよ?」
「そうなの?」
「フブキはメインで戦わせることは想定してなくて、アシストとしてフブキを使っ
ているの。」
「それに対して僕のサーペントは、大きいからほとんどメインで戦わせたり、僕が
乗れるくらいの大きさにして乗り物として使ってるんだ。」
召喚獣には、いろいろな使い方があるんだな。
「二人ともかっこいい!」
「ありがとう。でもお父様とお母様の召喚獣と比べたら全然なのよ。」
「そんなにすごいの?」
「そりゃもう、怖いくらいに!」
「へ~、見てみたい!」
というと、二人とも微笑みながらこう言った。
「いいぞ、今度見せてやろう。」
「私もいいわよ?」
「やった!ありがとうお父様お母様!」
やはり優しい家族だ。
この家族に生まれてよかったとつくづく思った。
「そうだアラン。書斎に召喚獣に関する本があるから、それを読んでみなさい。」
「わかった、お父様!」
『そんなものが書斎にあったとは』
そして、さっきから気になっていたが...
「何を二人でさっきから話してるの?」
「な、あんた私たちの声聞こえるの!?」
「聞こえるよ?」
「初めてだなこんな人間は。」
そう言ったのは、レイル兄さんとミアナ姉さんの召喚獣だった。
「普通は、聞こえないものなの?」
「そうだぜ?」
「あなた、【大地の神】の加護があるんじゃない?」
「うん、あるよ!」
【大地の神】の加護を今一度見てみると、【全ての生物と会話が可能】と書いてあった。
『なるほど、どうりで。』
「じゃあ、僕以外の人には君たちの声は聞こえないの?」
「聞こえはしないが、契約した人間にはその召喚獣の気持ちがわかるようになるん
だぜ。」
「へ~そうなんだ」
なるほど、契約すると相手の気持ちがわかるようになるのか。
「じゃあ、私たちはそろそろ帰らせてもらうわよ。」
「また今度、たくさん話をしようじゃないか。」
「うん、いいよ!」
「ではまた。」
「また今度な。」
「うん!」
いいことが分かった。
契約というのはとても良さそうだ。
「ねえアラン、さっきから一人で誰と話してるの?」
「え、あ~、独り言ですよお母様。あはははは...」
「そう?ならいいけど。」
『あぶね~...』
ひとまず、書斎に行ってみるか。
お父様が、鍵を持っていたので鍵を借りてきた。
これからの計画も立てたほうがいいな。
「さて、それじゃあ調べるか。」
しかし、こんなにも動物や召喚獣についての本があるとは思わなかった。
そういえば、書斎はお父様が鍵を持ってたから初めて入るのか。
「楽しみだ。」
ガチャ
中に入り明かりをつけると、そこにはたくさんのいろんな本が入っていた。
「すごすぎだろ...早速読んでみるか。」
【召喚獣にする方法!】という本があったので、最初はそれを読んでみることにした。
今回も無事投稿することができました。
次回の投稿は4月1日の予定です。
それではこれからもよろしくお願いします。




