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正しさへのヒントはいかがです?
困り果ててしまったとき、たった一つだけ、生き残る道が残されます。
それはだれにだって、それはどのような場合であろうとも。
たった一つ、たった一つだけ、救われる手段があるのです。
時代は進んで行き、平等が去ったこの頃において、数少ない、画期的なほどの平等なのでした。
唯一と言えるほどに珍しくなっていた平等を、自ら手放す愚かな人たちには、決して救いなど訪れませんでした。
正しい判断をしない人を、私は意味もなく助けはしないからです。
くにの中心が私であるということ、もしかして、忘れてしまわれたのですか?
それぞれの身を守る上で、かなり重要なことなのですけれど、可哀想なお頭には、それだけのことを覚えていることも難しかったのでしょうか。
ご主人様と仰ぐべき相手がだれであるのか、まだわからない人がいらっしゃるのですか?
それほどに困った人は、救われなくとも、救われる力を持たなかった自分を恨むのですね。
「ふふっ、賢い判断を期待しておりますよ」