第9話 決闘からの出口まで!
遅れてすみません!
こーちょーが現れた途端、生徒たちはそれぞれの感情が表情に出ていた。安堵する者、青ざめる者、困惑する者。それほどに影響を及ぼす人物だと言うことは理解できた。多分強いのだろう。
「僕の名前はミヤビです。天使じゃないですよ」
「そうなの?天使なら捕まえて八つ裂きにしてたよ?」
「一気に物騒なんですけど!?」
この人口悪いね!?いっそ清々しいよまったく!バトルジャンキーですか!?
「ハハッ、でも君が人間でも捕まえるのには変わらないよ」
・・・はて?その台詞はまさに逃がしま宣言では?と言うかドヤ顔しないでくれる!?
「・・・あのーそれだと僕、外にでれないのですが?」
「当たり前じゃん!捕まえればお小遣いが増えるかもしれないじゃん!・・・あと学園の決まりだし」
「小遣いの事しか頭にないよね!?決まりはついでだよね!?」
「だって金欠なんだもん!ん?・・・待てよ?むしろ捕まらないように抵抗したところを私が捕まえればお小遣い絶対あがる?・・・よし!校舎を壊しながら逃げてね!それなら手こずった感あるし!
「この人こーちょーだよね!?なに考えてんの!?」
このSDこーちょー頭逝ってんの!?この世の中人の話聞けないヤツが蔓延りすぎじゃなかな!?
英語話す外人の方がだいぶましだよ!
「それじゃミヤビ!」
「馴れ馴れしいな!」
「私の名前はルーノ・ワルム!学園校長だよ!」
今度は勝手に自己紹介ですか!?しかもまたドヤ顔だよ。
すると近くにいたアルが小声で話かけてきた。
「因み校長じゃなくて生徒だよ。」
しかも身分偽ってるんかい!さっきのドヤ顔なんだよ!バカなの!?救いようないのかな!?
「うん、だと思ったよ。」
「なっ!・・・何故ばれた!?」
「何故にいけると思った!?」
「わ、私にジジイが『学園は少しの間任せた』って言ったもん!だから校長だもん!それに私が最強だからいけると思った!」
「君の場合はバカが最強になってるよ?それに・・・ジジイ?」
「校長の事だよ。校長のお孫さんがルーノさんなんだ。だから任せたって言われた時に「私がこの学園を任されたから校長よね?皆!私の事校長って読んでね!絶対に!」って言い出して校長って呼ばないと攻撃もしくは破壊するんだよ。因みに確かにこの学園では強い部類の人だよ。」
「もお!アル!勝手なこと喋んないで!」
「あ、す、すいません!」
もうツッコミません!疲れるよ!もおいいや、アルと話してるし今のうちに移動しよ。
ほっといて外に出るために歩きだし、扉に向かっていると
「まてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!」
こーちょーがラ◯ダーキックをはなっている。
・・・ん?・・・
ゴォォォォォォォ!!
なぁぁぁにしてぇぇぇぇぇんのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?
「おっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!」
ビュン!ズドォォォォォン!!
変な掛け声出ちゃったよ!恥い!死んじゃう!
「あ、あぶなっ!」
「なぁに避けてんの!?」
「危ないからですよねぇ!?」
・・・もうヤダ、オウチカエリタイ
今の衝撃で扉がこわれ、砂煙が舞っている。こえーよ!つか逃げよ!
俺は全力でルーノの後ろにある通路を走るために足に方向変換をかけ、出口目掛けて飛び出す!
シュン!
よし!ルーノを抜いた!これで後は出口を探すだけだ!しかも丁寧に出口の矢印がされているので迷うことがない。このまま行けばやっと外だ。この学園には関わらないように他の街に移動しよう。うん、それがいい。そんなことを考えながら後ろを向くと
「まてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!」
「でぇぇぇじゃぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」
あれ!?またラ◯ダーキックしてるよ!?いっ急げ俺!ってかミサイルみたいについてくんだけど!?それにこれ以上スピードがっ・・・!
「うわっ!」
「え?」
俺、こけた、俺、後ろのヤツ、狙われる、アイムダイ、
ごおおおぉぉぉぉぉ・・・・・・
終わったな、俺
「いやああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・!」
「・・・」
・・・・・・・・・
見事に俺の頭上を越えて更に奥の通路に消えていった。うん、SDこーちょーは忘れよう。そしてよくぞ生きた俺!邪魔者はいないし出口は目の前だ。後は10メーター先の扉を開ければ俺は・・・
ズドォォォォォン!!
「うぉぉぉい!俺ら陽炎ズだ!さっさとアーティファクト出しやがれぇぇぇぇ!」
「おい、騒ぐな。煩い奴らが来たら面倒だろが」
「へへっ!ズレの兄貴!そんな奴ら俺が粉々にしてやるから安心しろよ!」
「気を抜くな。この任務は必ずやり遂げなければならないんだ。少しは考えろザビ。」
「団長、指示を」
「よし、お前らは後ろから着いてこい。その後は各自班に別れて捜索、敵の排除だ。そして、例の成長を促進される薬。ドンのパ・ゲルンダ様に必ず届けるぞ。」
「はっ!」
出口の扉は爆発して15人のワインレッドの色合いのいかにも海賊と言われるような格好で気合いを入れている男どもがいた。
よし、ならひとつ言わせてくれ。
「HAGEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!」