第4話 異世界からの敵!
さて、やっとこさ転移したが目の前では
杖を構えてこちらになにもんだと問われた。
オウチカエリタイ・・・じゃなくて
「僕はミヤビと申します。よろしければ
出口を教えて頂けませんか?」
無難に関わらないでいいならそうしたい。
なんせヤンキーは怖いし。
「お前、女か!?」
「えっ?あんた女かい?」
「へへっマジかよっ!だったら良いとこ連れて
ってやるからよぉ俺らと来いよ。」
「そうだぞ?奴隷になれば可愛がってやるからよぉ。
ぎゃっはははははっ!」
「待ちなあんたら、折角の上玉なんだから
売っちまわないと損だろ?」
「それならやった後にでもいいだろよ?」
「・・・好きにしな。
うちは別に金さえありゃいーからね」
うん、ナニコレ。
勝手に奴隷宣言してるしやったら売られるの?
イヤだね
と言うか女ではない。
ただ、容姿が女に見えてしまうのだ。
黒髪ロングで肩甲骨まで伸び、前髪は
黒い瞳を見え隠れする程の長さ。
顔つきは女で体は華奢なのだ。
武術を習っていたが余りガッチリな体型にならず
男らしさがほぼなかった。
因みに声も高い、これに関してはボーカルである
時は良かったが、街に出れば男にナンパされる。
・・・こっちでも一緒でしたね・・・。
すぐに逃げようかな。
と考えていると3人組はいきなり
呪文唱えて大声で魔法を放った。
「「「ファイアーボール!」」」
すると、杖の先端から炎の塊が現れ、
こっちに向かってうくる。炎の大きさは
約30cm位が3つ、時速60kmぐらいで着弾。
ドガがガァァァン!!
明らかにオーバーキルとも言えるほどの爆発が
起き、黒煙が上がった。
「あっ!くそっ!加減がむずけーな魔法は」
「まったく!なにやってんだい!これじゃ損じゃないか!」
「まぁ焦んなや。また女見つけりゃ今度は気を付けりゃ
良いんしよ」
この3人組はあまりチームとして連携が
とれてないようだ。女だけ焦ってる。
「まぁいい!さっさと任務終わらせるぞ!」
1人の大男がそう言うと残りの2人は頷いた。
「今回は召喚石を集めてここから脱出し運搬班
までの引き渡しだ。」
「うまくいくのかい?」
心配そうに女は聞く。
「学園都市だからってビビってんのか?
安心しな、うちのリーダー直々に潜入してんだ
から心配いらねーよ。」
因みに学園都市とは学園を中心とした都市だ。
この都市では。魔法、剣術、座学などの
教育機関があり、それに連なり必要な防具、
武器、魔法書、ポーションなどのアイテムや
装備といった物を多くをこの都市で売買
している。
都市の規模は国の3/2程である。
では何故、こんな盗賊がここに来るかって?
実は他にも色々とある。この世界では戦争や
大型モンスターによる襲撃、討伐など
大きなイベントが発生するのだ。そこで使われる
古代魔法と言われる、
アイテムがある。
効果は色々だがどれも学園都市ならすぐに
消失させるほどの力があるという。
つまり、アーティファクトは危険であるため、
国や学園都市の元で厳重に管理している。
なので易々と盗られる訳にはいかないのだ。
その為、未だに誰もてに入れられてないのだ。
by:ノア提供
「・・・そーかい。」
「よし!そうと決まればさっさと動くぞ。
警備のやつらもここに来るだろうしさっきの
音は派手だったからな。」
つまりこの盗賊どもはアーティファクトを盗る
ことができるからこの場にいるのだ。
というか何時までも解説と実況だけでは
つまらんのでそろそろ反撃しましょ!
3人組は出口へ向かい、歩き出した。
が、足が止まり苦しい。
というか重くて歩けない。
3人組は顔を見合わせたが誰も
声を出さない。
お互いの意識があるのは見えるから
わかった。
しかし、・・・息が出来ない。
何かのトラップか!?
そこにコツン・・・コツンと誰かが歩いて
来ていた。3人組は音のする方を向くと
そこには、先ほど爆死したはずの者がいた。
「ぐっ!・・・ぎ!」
「あのさ、俺なんかしたっけ?てか男なんですけど」
そう言うと更に息苦しさが増した。
毒のような霧もなく毒を摂取した記憶もない。
では何故か、それは俺のスキルのお陰だ。
「方向変換」
3人組だけの周りの空気を薄くしほぼ真空の
状態にした。
更に、重力の不可をつよめている。
今俺がやったのはこの世にあるものに対する
《方向》を変化させたのだ。
例えば、重力ならこの星による引力を少し
上げたのだ。引力が強ければそれに従うように
引き連られるのだ。
空気は真空にしたい部分から外側に向け大気中の
気体をほぼなくす事により、真空がうまれる。
まさにチートだ。
因みに、最初の3人組の攻撃は地面を蹴り床を盾
にしたのだ。
この能力はステムがくれた。
「と言うことでバイバ・・・ッ!」
ドガガガガガガガッ!
出口に向かうと突如、出口から岩の雨が
ふってきた!
3人組はその雨に撃ち抜かれてしまった!
血溜まりが広がり、地面を真っ赤に染める。
俺はとっさに自分の周りに酸素以外の気体、物質、液体を《反射》した。
その死の雨がやむと、その雨を降らせた本人が
こちらに歩いてきた。
「あ?女か?」
未だ状況がつかめていない俺は焦っていた。
明らかに3人組よりは強いと感じた。
「いや、男ですけど・・・」
と無難に返しながら退路を探すが、
逃げ場がない。今のところ人殺しにしか会ってないよ。
「そーかよ。んで誰だ?」
「ミヤビと申します。あなたは?」
「俺はギランだ。盗賊やってる。」
仲間を普通に手をかけたこの男は
明らかに普通ではない。
このギランという男の目はつまらないものを
見る目をしていた。
ガタイが良く、金髪短髪のごりマッチョだ
ここから逃げ出せるならすぐ帰りたい。
「それじゃあ失礼しまーす。」
「・・・おぅ」
あ、いいんだ。
ギランの横を通りすぎるその瞬間
動いた!
ギランから発せられる殺気と一緒にダガーを
高速で抜く!
キィィィィィィン!
俺を狙ったダガーは胸のド真ん中に・・・
当たらず弾かれる。だか何に弾かれたかギランは
驚いているのを見ると原因は分からないみたい。
「なっ!テメェおもしれーもんしてんじゃねーか。
俺の攻撃弾くとかムカつくぜっ!」
更に加速し連撃をたたみこむがすべて弾かれる。
このままなにもしなければ攻撃は防げるけど
進展はしない。そこで攻めることにしよう。
攻撃方法は右ストレート。手順は思っきし踏み込み
顔を殴ってみる。
右手に力を入れ、踏み込む準備をする。
もちろんただのパンチではなく、チートパンチを打つ。
踏み込んだ瞬間前にいく力の《矢印》をのばして、
懐に素早く入り込む。次にパンチだかそのまま殴り、ギランに
当たる瞬間、ギランに当たった拳に対する反動を逆にする。
殴る力を→とし、当たった瞬間のギランの反動を←とすると
→が当たるとほぼ同時にギランの反動が←に跳ね返ってしまい
普通のいたいパンチにしかならない。
というか俺がやってもか弱いパンチだよ。
ただ、その反動を→に変える。これでなんと威力が頭おかしい
レベルにまでなる素晴らしい技となる。
ギランは距離をとり、魔法を打とうと延唱しだした。
よし!ここだ!
思いっきり踏み込み!顔にパンチ!
バキィィィィィィ!
ズドォォォォォン!
ギランは延唱の為集中のためなのか目をつぶっていたせいで
派手にくらい、派手にとんでいった。
「・・・こりゃ使い方気を付けないと」
この場はしのげたからまぁいいけど、普通に考えて
これ危険だよ。ギランさんおもっきしとんで倒れたよ。
何とか呻き声が聞こえたから生きてはいるみたい。
「・・・外でよ」
自分のチート力に危険を感じなから
やっとそとにでた。