人を愛する少女
さぁて今日の千嶋さんは~?
「ヤンデレ」
以上!←
あの人のことが
好きだ
この世の誰よりも、好きだ
好きで好きで好きで好きで
たまらなく好きで
「大好き」
口に出してもまだ足りない。
「愛してる」
まだ足りない
「愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる!」
何度叫んでも何度泣いても、まだ足りない。
私はあの人が好きだ大好きだ愛してる
好きだからこそ縛っていたくて
傍にいてほしい
でも好きだからこそ、幸せになってほしい。
笑顔で笑っていて欲しい。
自分の道を歩んで欲しい。
なのに、いらいらする。
あの人の幸せそうな声、笑顔、輝かしい未来
何もかも、崩してしまいたくなる。
あの人の全てが私以外の人と行われているからだろうか。
あの人と、私が常に一緒に居ればいいんだろうか
そう思って、あの人の傍に離れずに居たこともあった。
でも、ダメ
あの人の声が、視線が、笑顔が、
私に向けられるたびに、誰に対してかとても申し訳ない気持ちになる
こんな、こんな清らかなものを私が独り占めしていいのかしら
あの人は私だけのものにしていいのかしら
かといって、もしあの人が私以外の人のものになったとしたら
それこそ私はあの人を殺してでも自分のものにしてしまうだろう
どうしたらいい?どうしたらいいの?
「こたえはかんたんだよ。」
不意に部屋で響いたアナウンス。不定期に聞こえてくるこわれた少女の声
「しんじゃえば?」
そうか、死ねばいいのか。
いつも変わらないアナウンスのはずなのに、今日はなんだか特別に聞こえた。
私は部屋の隅にいつの間にか置かれていた銃を手に取った
元は純白だったろうそれは、今までの仕事の成果がこびりついて
赤黒いなんとも言えない不気味なものに成り下がっていた。
「さよなら」
アナウンスが切れる。と、同時に引き金を引く。
不思議と身体は痛く無かった。
でも、心が少し痛んだ。
どうしてもっと頑張らなかったんだろう。
どうしてもう少し待てなかったんだろう。
後悔してももう遅い。
だって私はもう死んでいるのだから。
人を愛する少女
後編に続きます




