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私の居場所を見つけてください。  作者: 葉方萌生
第一章 廃病院からの誘い

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□母子手帳・母の日記Ⅰ

××市 保健福祉センター NO.132


交付日:1999年10月29日

保護者の氏名(ふりがな)藤島(ふじしま)博史(ひろし)・藤島陽子(ようこ)

子の氏名(ふりがな):________________________(第1子)

生年月日:__________年_____月_____日

性別:______




□母の日記Ⅰ



<1999年10月1日>


信じられない!

さっき、妊娠検査薬を使ったら陽性反応が出た。これまで一度もあの“二本線”を見たことがなかったから、間違いかと思って、何度も見てみたけど、見間違いでもなんでもなかった。

夫に見せたら、喜ぶよりも先に「本当か」と驚かれた。私とまったく同じ反応だった。まあ、それもそうか。だって五年も治療してきたんだもの……長かったわ。もう無理なんじゃないかって諦めそうになっていた矢先に、神様がご褒美をくれたんだわ。「これまでよく頑張ったね。はい、プレゼント」って。

でもそんなふうにプレゼントをくれるならさ、もっと早くてもよかったんじゃないかしら? ——なんて、神様に悪態をついても仕方がないわね。文句なんて言ったら、これから私たちの願いを叶えてくれなくなっちゃうかもしれないから。


検査薬を記念に写真におさめて、病院に行く日取りを決める。これまで何度も病院でチャレンジしては失敗を繰り返して、もう落ち込む元気もなくなっていたから、まさかこんなに明るい気持ちで行くことになるなんて思ってもみなかった。


まずは胎嚢確認ね。それまでちゃんと元気でいてくれますように。それだけを祈って、お腹にそっと手を当てたら、「ここにいるよ」って答えてくれる声が聞こえた気がした。


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