表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/32

第8話: 選ばれし進化

あれから連日、俺は夜の闇に紛れコボルト狩りを続けていた。基本的に無理な戦闘は避けていたので、2体以上で行動してるコボルトは狙わない。命をかけたギャンブルはしたくないのだ。


「……これで、6体目か……。」


息を荒くしながらも、俺は目の前のコボルトの亡骸を見下ろしていた。夜闇に紛れ、無数の矢を放ち、時には短剣で仕留める。狩りの手法は、徐々に洗練され、スキルの短剣と弓術 はLv4となっていた。


《経験値を獲得しました。レベル10にアップしました。進化可能です。》


ついに……。俺は進化可能なレベルまで到達した。


脳内に浮かび上がる選択肢。四つの進化先が、俺の頭の中に鮮明に浮かび上がってきた。 


進化候補:

•ホブゴブリン

•ゴブリンアーチャー

•シャドウゴブリン

•ゴブリンバーサーカー



「おお、こういう感じで選べるのか。」


まるでゲーム感覚だが、今後の生死を大幅に左右する重要な選択だ。安易に選ぶ事は出来ない…。ボスの話の通りホブとアーチャーは候補にあるが、シャドウやバーサーカーは聞いた事がない…。バーサーカーは名前の通りなんだろうが。。


「…一先ず、この場からの離脱だな。血の臭いやコボルトの亡骸からは早々に離れた方が良いだろう。」



洞窟に戻ると、改めて候補先を確認した。


《ゴブリンレベル10に到達しましたので、進化可能です。》

進化候補:

•ホブゴブリン

より強力なゴブリンの進化形態。体格が大きくなり、力や耐久力が大幅にアップします。


「まずは、ホブゴブリンか。力と体力が大幅に強化される…か。無難だな。だがパワーで押し切るのも嫌いじゃない。」


純粋に強さを求めるならアリだろう。確か力こそパワーという名言もあるくらいだ。

体格が大きるなるのも有り難い。


•ゴブリンアーチャー

弓術や狩猟に特化した進化。遠距離攻撃が得意で、自然との調和が強くなります。


「ゴブリンアーチャーか。遠距離攻撃をもっと伸ばしていきたいが、それだけじゃ不十分な気がする。自然との調和が強くなるってのは気になるな。」


決して弱くはない。この集団のアーチャーには弓始動も受けているし、弓の訓練を覗き見してる俺には分かる。だが「銃」ではなく、「弓」なのだ。現代人の俺からしたらどうしても火力不足なイメージがある。


•シャドウゴブリン

隠密や素早さに特化した進化形態。影の中に潜むことができ、スピードや奇襲攻撃が得意です。


「唯一聞いたことがないんだよなぁ…。」


正直ホブやアーチャーに比べ火力不足が否めない感はあった。だが、「影の中に潜む事ができる」。

これだ…、異世界転生の醍醐味、チート能力というものではないだろうか?どの様な状況下で使用出来るのか詳細は分からないが、攻撃回避、奇襲、隠密行動においては最強だ。

今後の俺の成長に大いに役に立つだろう。



•ゴブリンバーサーカー

攻撃力に特化し、一定のダメージを受けると狂戦士化して攻撃力が爆発的に増します。


「……まあ、想像通りだ。」 


狂戦士化による攻撃力は魅力的だが、恐らく自我を保ってないだろう。まさしく諸刃の剣だ。

俺は一つ一つの選択肢を吟味した挙句、最終的に決断を下した。


「……よし、シャドウゴブリンで頼む。」


そう言って進化を決めた瞬間、体に異変が起こった。全身に急な眠気が押し寄せ、意識を保つことができない。


「……んな!?…進化の…影響………か……。」


重くなったまぶたがゆっくり閉じていき、俺は闇の中へと意識を手放した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ