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かみなり落ちて創世期!  作者: ふふぐ
4/7

四話目 すごいこと

よろしくお願いします!

 ローグがどこかに出かけたので、私はこの大きなお城を探索することにした。


「それにしてもすごいお城だな〜」


 私の寝室であろう部屋を出た後、周りをぐるぐると見回しながらとてとてと進んでいく。

 壁に一定間隔で掛けられているランプのようなものが見える。

 そのランプには、まるで炎のような光を放つ半透明の石が浮かんでいる。その暖かみのある光が、周辺を照らし出していた。


 すごく幻想的な光景だ。


「あたしも何か『すごいこと』ができたらなぁ」


 そんなことを考えながら探索していると、なにやら書物が置いてある部屋を見つけた。

 本棚に本が所狭しと入っていたり、羊皮紙が丸められて机の上に置かれている。読んでみれば、この世界のことが少しはわかるかもれしれない。

 

「今更だけど、ローグとは言葉が通じているよね……まさか文字も読めるのかな」


 まるで辞典のような分厚さの本を手に取り、中をパラパラめくってみる。

 そこには見たこともない形の文字が書かれていたが、不思議なことに、頭の中で理解できる言語として自動で変換されているようだ。


「……この世界で文化の交流は問題なくできそう、かな?」


 ボディランゲージで乗り切った海外留学を思い出し、懐かしいなと口角が上がる。もう前の世界には戻れない予感しかしないので、郷愁に浸っても意味はないんだけどね。

 ふと、気になった文字を見つけた。


「ふむー。なになに?《技能・模倣(スキル・コピー)》とは、しんだいまほうとこだいまほうのてんかんきに()()大けんじゃメ・ターモスが発見し、ついぞ我しか扱えなかったいしつなまほうであり……っと!?」


 文字を読み上げた途端、文字が踊るように宙に浮かび上がり、私の目の前に並んでいく。

 まるでファンタジー映画のワンシーンのような光景だ。

 私が読んだ文章が浮かび上がっているが、その中でも《技能・模倣(スキル・コピー)》という文字が一際白く発光している。


「なにこれ……スキル……?」

 

 私は目の前で光を放つ文字に手を伸ばしてみる。

 すると、その《技能・模倣(スキル・コピー)》という文字だけが私の手のひらに吸い込まれていき、消滅した。


「うぇっ?あれ?なにかまずいことしちゃった?」


 目の前で浮かんでいた文章は、用済みとばかりに本の中に戻っていった。新品同然の本だったのに、今はかなり古びた本になってしまった。

 手のひらを見てみても何もない。私が本に宿っていた何かを吸収してしまったんだろうか。

 まあ、あとでローグに聞いてみたらいいか!

 他の本を触るのもなんだか怖くなってきたので、他の場所を見よう。


 書庫を出た後、大きな庭園を発見。

 リンドウのような花を愛でていると、遠くで大きい物が着地するような音が聞こえた。


「あ、ローグ帰ってきたかな」


 それから数分すると、庭に人型のローグが入ってきた。


「遅くなった、カミナ。なんとか食べれそうなものはあったが、これ食べれそうか?」


 ローグが片手に持っていたのは、鶏を黄色で塗り潰したような鳥だった。

 結構大きいな。1メートルくらいあるか。

 鳥だったら食べれそうだけど果たして美味しいのだろうか。


「ひとまず食事にするぞ。ついてこい」


「はーい。ありがとうローグ」

ありがとうございます!

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