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第四話 蒼いロード


「ありがとうございました!」


「礼はいい。早く避難したまえ」


「は、はい!」


助けられた女生徒は蒼いSVFにお辞儀をするとその場を去っていった。

蒼いSVF、ロード・ユニフェスから操縦者が現れる。

金髪の美しい容姿端麗な男子、この学園の生徒会長アニムス・フェザーンその人だった。

彼はルーク達の方へ顔を向ける。


「おいおい、こっちを見てるぞ・・・関わり合いたくねぇなぁ」


「・・・」


ルークはアニムスの前にまで来るとゼクロスから降りた。


「見事な働きだった。誰の守護騎士かね」


「おいおい言うこたねーぞ。どうせその後”一匹取り逃した様だがな”とか嫌味言うに決まってんだ」


「そこの黒いSVFの操縦者の言う通りだ。危うく一人やられる所だった」


「・・・」


無言を貫くルーク


「何か言う事は無いのかね?」


「俺の守護騎士の任務は達成できた。それ以外には興味が無い」


「なんだと!?」


「主人の元に帰らせて貰う」


「騎士道にも劣る下賤な奴め!貴様に決闘を申し込む!」


アニムスは手袋をルークに投げつける。

それを拾えば決闘開始だ。

しかしルークはそれを無視し立ち去ろうとした。

するとルークの後ろから声がした。

その声の主はエミリアだった。


「主人として逃げる事は許さないわよ!手袋を拾いなさい!」


「任務了解」


ルークは不服な表情一つせずアニムスの手袋を拾った。

これで決闘の合図が決まった。



―学園中庭上空


ルークはゼクロスに、アニムスはユニフェスに搭乗し、中庭上空まで移動した。


「ほほう、このユニフェス以外にも空を飛べるSVFがいたとはな・・・もしやその機体、ロードか?」


「答える義理は無い」


「相変わらず礼節に欠ける奴だ。主人の教育がしれる」


「お喋りの多い奴だ・・・勝負はまだか?」


「いいだろう。ロードの名に賭けて貴様を倒す!」


先に勝負をしかけたのはユニフェスだった。

風の精霊の力を借り、風魔法で浮遊しているユニフェスが高速でゼクロスに迫る。

しかしゼクロスはそれ以上のスピードでユニフェスの周囲を動き回り翻弄した。


「糞!風の精霊よ!荒れ狂え!もっと早く!奴よりも早く!」


ユニフェスは限界以上までスピードを出した。

ゼクロスの最高速と同じとまではいかないが、匹敵する素早さで移動していた。


「くぅっ!なんという加速力だ!?」


超高速で動くユニフェスのGにアニムスは耐えかねていた。

その時である。


「お前は大事な事を忘れている。これは素早さだけの勝負じゃない」


「何っ!?」


ゼクロスはユニフェスの背後にまわると首筋に手刀を叩きこんだ。


「くはっ!?」


アニムスは気を失いユニフェスは落下していく。

ゼクロスはユニフェスを抱きかかえると中庭に降ろした。


「私は・・・負けたのか」


「お前とその機体では俺には勝てない」


アニムスが再び気を失う前に、最後に聞いた言葉はそれだった。





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