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第713話春愛と疾風はカレーが辛い
「ふー、ふー……………ふう…………」
春愛はカレーの味に慣れず熱いものでも食べるように息を吹きかけていた。
「春愛様、こちらを」
疾風は甲斐甲斐しく春愛にレモンティーを差し出す。
その間にも自分の分のカレーを忙しく食べていく。
「やはり辛いでござる…………」
疾風もまたかなり眉を潜めた。
「でしょー!ほらこれ、飲みなされ」
今度は春愛が疾風にレモンティーを差し出した。
「申し訳ないでござる!わたしともあろうものが春愛様にお手を煩わせるなど……………」
疾風はかなり気負ってしまう。
「そういうことは言わないでくださいまし」
「ちょ、そこまでしなくともやれるでござる…………」
春愛は構わずレモンティーのカップを疾風の口にもっていく。




