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第三百二十七話 なんだこれ、読めないのに意味は大体分かるの恐いんだが…………
昼食時なので飲食店を探す。
勇はうな重屋を見つけて目をギンと見開いた。地球では高級品でめったに食べれず土曜の丑の日にしか食べないと言われるあれだ。
そう思うと涎が口の中を大量に湧き出てくる。
「イサミ?」
その視線にリンネは顔を向けた。
「いや、なんでもない。なんでもないからね。次行こう」
恐らくウナギはこの世界でも高級品だろう。そう思うと勇は食べる気などすぐになくなってしまう。
「しかしこうも字が読めないとなると何の店か分かりづらいね」
ケイネスが顔をしかめた。
「ていうか食べ物自体他じゃないやつだし。あ…………」
勇はとある店で止まる。
「ここは何のお店かしら?」
「ジャパニーズヌードル、うどん。ま、太麺だね」
勇はエルハに答えた。
「なんだこれ、読めないのに意味は大体分かるの恐いんだが…………」
メニューのひらがなやら漢字を見てクリム王女が顔を歪める。
「え、わかるのかい?」
自分はわからないのになぜとケイネスは困惑した。




