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第二百六十八話 神よ神よ、我が声を聞き光を与え、邪悪を癒したまえ! セインプリフィード



『 神よ神よ、我が声を聞き光を与え、邪悪を癒したまえ! セインプリフィード!』


勇とアステリア王女の呪文が飛び聖なる光が男女二人に杖からかかると邪悪なオーラが浮きでて霧散する。


「ふぃー」

「上手くいきました」


呪文が成功したことで安心し勇は息を吐きアステリア王女は顔が綻んだ。


この調子で街ゆく俯いた洗脳された人々を浄化し屋内は一軒一軒回って確認していく。


「洗脳された人?うちの人にはいませんけど?」


中には当然このような返答があるのがほとんどだ。


が、暴れている人が中にいる場合は外からでも分かるほど声が響くためすぐにドアに手をかけた。洗脳された人々は鍵など締めないため容易に入れ浄化もすぐ行われた。


「ありがとうございます。本当に助かりました」


襲われていた女性、家の妻の方は頭を下げた。


「しかしすごいですね。彼が暴れてからかなり時間が経ってるのに無事だったなんて」


勇は思わず女性に関心する。


「いえ、昔から体力だけが自慢ですから。せっかくですし皆さん、お茶でも飲んでいきませんか?」


「すいません、他の場所も見回りに行くので。失礼します」


勇は女性の申し出を断った。


立ち去る背中を見て女性はさすがは勇者、いい男だと思った。




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