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第二百二十二話 近未来のようでやはりファンタジーの雰囲気を醸し出した異質なもの



「で、この人はこの国の王室お抱えのベテラン運転手さんてわけ。乱暴な運転は一切ないよ」


勇は運転手のことをアステリア王女達に紹介し車内に入ることになる。


「わー、ふかふかー!」

「ようできてるぜ」


アステリア王女とクリム王女は座席に座るとその感触に歓声を上げた。


「それ、今日何回め?」


勇はもはや呆れてしまう。


「気持ちいいものは何度座っても気持ちいいものなの」


アステリア王女は気分よく答える。


座席は二列が向かい合う形になっており難なく両者が会話可能である。


「でも、わたしみたいな立場だと中々こういう椅子に座れないから貴重な体験よ」


エルハはしみじみと言った。


「まあ、そうかもね」


勇もそれには納得する。


エンジンに火が入り宙に浮くと勇はやはりここは異世界だと実感させられる。


新幹線に乗っていた影響ですっかり前世と被っていたためそうと認識してしまっていたのだ。


やがて王城が見えると車がほとんど来なくなり高いビルも少なくなっていた。


近未来のようでやはりファンタジーの雰囲気を醸し出した異質なものが周囲のものごとそびえ立っている。

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