第二百七話 は?今勝手に扉開かなかったか?
勇達はそのオレンジの外壁であるマキシマムバーガーに入る。
「は?今勝手に扉開かなかったか?」
「え、これ魔法使ってるの?」
クリム王女とアステリア王女は自動ドアに驚く。
「しかしこれ、ガラスでできてるとは随分と高級だね」
ケイネスはそれを触り素材にも注目した。
勇は自分にとっては当たり前の物体なので肩を竦める。
「で、なに食べる?」
リンネは立てられたメニュー表を示した。
「え。テーブルで選ぶんじゃないんだ」
「めんどくせえな」
その仕様にアステリア王女とクリム王女は驚き眉を潜める。
「とりあえず、具材がハンバーグと鳥とえびとチーズあるけどどうする?」
勇はメニューをいくつか指と共に挙げていった。
アステリア王女とケイネスがハンバーグ、クリム王女が鳥を、エルハがチーズを、リンネと勇がえびを選ぶ。
「お前、イサミと同じなんだな。趣味が合うのか?」
クリム王女がずばりリンネに聞いた。
「ま、まあそういうことよ」
「そっか」
肯定されクリム王女は納得する。
が、エルハは奇妙な感覚を覚えた。趣味が同じ?本当に同じなのかと?彼女はもしやリンネが勇に意図的に合わせてるのではと推測する。




