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第二百一話フランデンの創造主



パンドラドは二人の言い争いに大変呆れため息を長くついた。


「悪いけど黒騎士、行ってきてくれる?」


「承知」


黒騎士は承諾して例の男の元に向かう。


「作業中、のようだな。悪いがパンドラド様が呼んでいる。きてくれ」


黒騎士は貯水槽に入れられたケーブルの刺さった無骨な人形を魔法でいじっている男に声をかけた。


「はあ?僕が?今忙しいんだけど?」


眼鏡をかけた灰色の肌の魔族は心底不愉快そうに黒騎士に顔を向ける。


「今?それはまるでフランデンのようだが」


黒騎士はシュタイナーに近づき見覚えのある形の人形を見て言った。


だが牛のような角は薄く板のように角ばっており牙はそれぞれが細くなっている。肌も赤く身体の各部には金属パーツがつけられており黒騎士の知っているフランデンとは微妙に異なっていた。


かつて勇者と戦い敗れた魔王軍幹部、フランデンは彼の作った人工生命体だったのだ。


「違うんだよこれが。その名も、フランデンマークⅡ(トゥー)パワーは以前の300アップ、耐久は500、スピード200、跳躍100はアップしているのだよ」


シュタイナーは部屋を周り身振り手振りを交えながらその強さを演説する。


「なるほど、それは期待できそうだ。が、それはパンドラド様の前で言って欲しい。急いではないが暇はない」


黒騎士は褒めはするがシュタイナーを急かした。


「わかったよ…………」


シュタイナーはものすごく顔を歪めてから向かう。

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