第百八十九話黒騎士との初戦
勇の薙刀と黒騎士の剣がぶつかり互いに離れる。
今の一撃で勇は黒騎士の力がかなり上と覚えてリンネに言う。
「ごめんリンネ、ちょっと降りてて。こいつやばい…………」
「わかったわ」
リンネも真剣な顔で馬から降りた。一撃だけ撃ち合ったが直接撃っていないリンネですらその衝撃は理解できる。
二面作戦になるかと黒騎士は身構えた。
「はぁっ!」
「ふっ!」
黒騎士と勇が駆け剣と薙刀を数度ぶつけ合う。勇は下手にこれを続けても埒が空かないと判断した。
馬に乗った速い両者にリンネはどう援護したらいいか迷う。
「どうした勇者、君の力はそんなものか」
黒騎士は本気を出さない勇に話しかける。
「うるさいし、そっちも本気じゃないクセに!」
勇は怒りながらバラの砲身から炎を照射した。
「なるほど、はっ」
黒騎士は盾で炎を受けきり剣に纏ったオーラを飛ばす。
「うげ、こんのっ!こいつやっぱおかしい!」
勇は咄嗟に薙刀を振るいオーラを弾いた。馬に乗りながら黒騎士が盾と剣を瞬時に切り替えたことに声を上げた。
黒騎士も勇が砲身を構えた同じ腕で薙刀をすぐ振ったことにほうと関心する。




