第百四十八話
「はぁぁぁぁ!」
さらに氷を剣に纏わせて再び相手の剣にぶつける。二度、三度と連続で行う。
「ふん」
「ぐっ、がぁぁぁぁ!」
弾き飛ばされるもオーガは何度も立ち向かった。
「しつこいぞ」
ジェネラルは苛立っており炎を吐き出す。
「しまっ………」
オーガはかわせないと思った。その肩をフェイリーン皇女がぐいっと引き氷魔法を放って炎を相殺する。
「なんて無茶をする!お前、死ぬところだったんだぞ!」
オーガは思わず怒った。
「それはお前だ馬鹿者!そんな当てずっぽうな攻撃があるか!」
フェイリーン皇女も思わず叫び返す。
「ジェネラルタイプは倒したことあるが魔王軍のは特別製らしい。だが退くつもりはない」
オーガは姿勢を正しながら分析した。
「そうか、ならわたしも一緒に戦おう。お前一人に危険な真似はさせない」
フェイリーン皇女も強く宣言する。
オーガが目を丸くし意識を飲まれた。
「ようやくか。これを使え」
その時、どこか聞き覚えのある声がオーガに響きダイヤル付きのスマートフォンのようなデバイスが手に収まる。デバイスの使い方も頭に一気に流れ込む。
「そうか。なら力を貸してもらおう」
オーガはフェイリーン皇女の目を見ながら言った。
「相談は終わったか。か弱い人間が勇者になろうとしたようだが無駄だったようだな」
ジェネラルは再びオーガを見下ろす。
「俺は勇者じゃない、王だ。プリンセスクロス」




