第百三十四話
「ごめん、アステリア。大丈夫?」
「ううん、大丈夫」
リンネは慌てて離れた。
「勇者どのー!」
「ありがとう!お前達のおかげで助かったぞ!」
そこへフランデンに先程襲われた草ゴリラ達もきてお礼を言う。
「いや、大したことはしてないっつうか。ただフランデンみたいなみんなに迷惑かけるやつは気に入らないだけだよ」
勇は頭の裏を思わないかいてしまった。
「いや、これでは足りぬ。きてくれ!」
草ゴリラ達は勇達の手を取り走りだす。
「えー、ちょっとー」
勇達の戸惑いなど草ゴリラ達は気になどしなかった。
アステリア王女はそんな中、早く休みたくて仕方ないと感じている。
そして草ゴリラ達はやや離れた所で見ていた自分達の長老に勇達を会わせた。
「勇者たちよ、以前は迷惑をかけた。そして今回はありがとう。改めて礼を言わせてくれ」
長老は厳かな声で勇達に言う。
「いやさあ、ここまで言われるとほんと照れるよなー。勇者やってて良かったと思うわー」
等々勇の顔は緩んでしまった。
「君、さっきまでと態度が全然違わないかい?」
ケイネスは呆れてしまう。
「いやいや、態度に出さないだけでめちゃ照れてたぜー?へへ…………」
「にへへ、勇者って感じ」
「王女やっててよかったな!」
アステリア王女も力ないながらも顔がほころびクリム王女もガッツポーズを取った。
「ふっ、たとえ異種族でも功績を褒められることは大変光栄ね」
「悪く、ないかも」
エルハは両手を合わせ感激しリンネは赤くした顔を伏せる。
「せっかくだ。礼に何か食べてからいけ、ついでに泊まっていけ」
長老はさらに言う。
「マジで!?行こうぜみんな!」
勇が元気よく仲間達を誘った。




