130/719
第百三十話策とエルハのからかい
「それで、策はなにかあるの?」
エルハは自分の唇に人差し指を当て問う。
「まあ、策っていうか賭けみたいなものですが」
「はあ……………。学校で教えたこと、もう忘れたちゃったの?」
エルハは呆れてため息をついた。
「えっと、強敵と戦う時はデパフやパフを使え?」
勇は眉を険しくして学生時代の記憶を辿る。
「よくできました。まあ、わたしがやるんだけどね」
エルハは微笑んで勇の唇に人差し指を当てた。
勇はそんな学生時代の先輩の妖艶な仕草にドキリとしてしまう。
「ならなぜ聞いたんです?」
だがすぐ勇は苦笑いしてしまう。
「ちょっと試してみたの」
エルハはいたずらっぽく笑った。
「は、ははは。じゃ、みんなサポート頼むよ。アステリア、クリム、ついてきてくれる?」
「任せて!」「ああ!」
勇は二人に問いアステリア王女とクリム王女は頷く。
「うぉぉぉぉぉ!!どこにいる勇者どもー!」
ちょうどフランデンが勇達を探し彷徨していく。




