表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/719

第十三話プリンセスクロッサーアステリアモード



「いい度胸だな。壁にでもなる気かぁ?ヒャッハー!」


フランデンはカモだと感じ兵士達に斧を振り回す。もはや彼らに動き回る体力はなく盾越しに弾き返されるしかできない。


ケイネスは後方から魔弾を放ちながら徐々に苛立つ。イサミはいい加減どこでなにをしているのかと。


「ぐ、らぁぁぁぁぁ!」


他の兵士が動けなくなりケイネスはやけくそ気味に彷徨する。


「ちょっと待ったー!」


いざ飛びかかろうとするとイサミの声が響く。目を見開き彼の走ってくる内部を見詰める。


「来たか」


フランデンもニヤリと興奮しはじめた。


「変わってる…………」


ケイネスはイサミの青い鎧に思わず呟く。


「待たせたな。ここからは、プリンセスクロッサー纏勇様が相手だ!」


イサミはサーベルを向けてフランデンに宣言した。


アステリア王女はイサミの名前が違うことに違和感を抱く。


「ほう、気配も二つある。見せてみろ、その力を!」


フランデンもイサミに向き合い宣言を返す。


「はぁっ!」


イサミは接近しサーベルをフランデンの横から振るう。


「ふん。なにっ」


フランデンは斧で対抗しギリギリと音を立てぶつかる。だがすぐ押され退いてしまう。


「らぁっ!」


イサミはサーベルゆえに突きを連続で行う。


「は、はやい…………」


フランデンは対抗できずダメージを受ける。


「うぉー!」


構わぬものかとフランデンは斧を振り下ろす。イサミはその斧を盾で弾きつつエネルギーを込める。


「ごはっ!」


フランデンは予想外な反撃に膝をつく。


「うわ、便利この盾」


イサミは盾を見て呟いた。


「面白い、面白いぞ勇者イサミよ!もっとくるがいい!」


フランデンは思わない苦戦に興奮する。


「じゃ、お言葉に甘えて。サークルラッシュスピアー!」


イサミはサーベルに纏わせた光で円を描くとその円を連続で突いた。


「ぐ、あぁぁぁぁぁ!!」


円となった光が大量に粒となりフランデンを遠くから襲う。


プシュプシュとフランデンの身体がところどころ焦げる。


「ぬぅ…………」


フランデンはかなりのダメージのため本気を出そうと悩ましくなる。


「引きなさい。これ以上は、死ぬわよ」


突如彼にパンドラドの声が響いた。


「恐ろしいな…………、承知」


フランデンは不承不承だが気を沈めてから立ち上がる。


「今日は預ける!」


フランデンはすぐさまワイバーンを呼び逃走した。


「今度は逃げた…………」


イサミは首を傾げる。前回と違い余裕のない去り方だ。逃げたとしか言いようがない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ