五分で
読んで戴ければ嬉しいです。
ラーメン屋を出て帰りながら、アキは考えていた。
『オレがコクって黙ってしまうのは………………
そいつがまだ好きだから……………………』
隣を歩いている乱之助が言った。
「どうかした?
さっきから黙りこくって…………………」
「んん、なにも………………」
アキは気が重かった。
「アキ! 」
前方からアキを呼ぶ声がした。
見るとアキを追い出した紗耶香がひらひらの服装で近付いて来た。
「何よ、あんた
出て行ったと思ったら音沙汰無しで」
「紗耶香…………………」
紗耶香に気付いた乱之助は表情を曇らせ言った。
「先行ってる…………」
乱之助は先にアパートへと歩いて行った。
アキは乱之助を見送った。
乱之助を見た紗耶香は目を丸くして言った。
「わぉー、今の誰?
めっちゃ、キレイ」
アキは乱之助の後ろ姿を見詰めながら言った。
「恋人……………」
紗耶香は驚いて言った。
「なに、あんたあたしに追い出されて男に走っちゃったの?
え?
じゃあ、あの人ホモ? 」
アキは乱之助の後を目で追いながら続けた。
「………………にしたい人」
紗耶香は笑った。
「なーんだ、だと思った
ま、頑張って」
「うん………………」
『乱之助…………………
この気持ちは抑えないから……………』
アキがアパートに帰りドアを閉めた途端、乱之助が抱き付いてキスしてきた。
アキは驚いたが直ぐ乱之助を抱き締め、乱之助を押し倒した。
口唇を離すと乱之助はアキの目を覗き込んで言った。
「めちゃくちゃになりたい………………」
アキは乱之助に愛撫しながら言った。
「めちゃくちゃにしたい………………」
『そいつのこと忘れるくらいめちゃくちゃにしたい……………』
だが、アキは途中で心が折れそうになる。
『乱之助の方がテクニック上だけどーぉ! 』
『乱之助がオレとのセックスに夢中になるのは、乱之助も忘れたがっているのかも……………』
ポジティブなだけが取り柄のアキである。
アキはコンビニでバイトしていた。
その日、アキが帰る頃になっても、次のシフトに入っているバイトの奴が来ない。
店長が見かねて電話すると風邪で寝込んでいると言う。
店長はアキに言った。
「すまないが桧山君、延長頼めるかい? 」
アキは即答した。
「いいっすよ」
ラッキー、くらいに思ってアキは延長分働き、帰りに乱之助と飲もうとカ○パーのジントニックとソルティドッグを買って帰った。
アキが意気揚々と玄関のドアを開くと、長身の男が乱之助に抱き付いて、乱之助の着ているシャツの中に手を入れてまさぐっていた。
乱之助は驚いて見開いた目で呆然と立ち尽くすアキを見ていた。
「アキ……………」
長身の男が振り返った。
いかにも遊び慣れていそうな三十代くらいのイケメンで、一瞬見ただけでアキよりも経済的にもテクニックも上手な感じがした。
アキは思わず、持っていたカ○パーを落とした。
そして哀しげに微笑んだ。
『そうだった………………
オレが五分で出掛ければ、五分で替わりは見付かるんだった………』
アキは二、三歩後退りして、ドアが閉まる前に駆け出していた。
残された乱之助と男は暫く放心状態でドアを見詰めた。
男が徐に言った。
「完全に自己完結した顔だったな
もしかして、本命? 」
乱之助は思い切り睨みを利かして、男を横目に見て怒鳴った。
「だーかーらー、よせっつったろっ!!
どうしてくれる! 」
男は両手を上げて引いた。
その頃、アキは街中をでたらめに走って行った。
『余裕かましてたからかよ!
傍に居れば伝わる
そんな気がしてて……………』
額から流れる汗を手の甲で拭った。
『身体だけでは振り向かせられない!! 』
男はソファーに座り、壁に凭れてタバコを吸っている乱之助に言った。
「追い駆けなくて良かったのか? 」
「今は何を言っても無駄だろ」
男はハッとして言った。
「あ、お前
キスの事、あいつに言ってないだろ! 」
「………………だったかな」
目を伏せ、物思いにふける乱之助に男は言った。
「あんま面倒がっていると、大事なもの失くすぞ」
読んで戴き有り難うございます。
今日の午後には最終回投稿できるといいのですが。
石猫錯理のご機嫌とっとかないと。笑
DIAURAのCD来ました‼️
写真集付いてました。
見ました。
達也さんカッコいー❗
美しーーい‼️
DVDまだ、全部観てないですが、達也さんがやっぱり一番カッコいーです❗
別のDVDですが、ヴォーカルのyo-kaさんが太腿のチラ見せしていて、セクシーでした。
実は男の方の下半身は得意では無いのですが、太腿のチラ見えは萌えますねー。
あ、今誰か変態とか思ったでしょ。
はーい、否定はしません。
変態は強いんだよ❗
変態は平和を呼ぶんです。(自分て言ってて訳解らん)笑