『つぶやき』から探す
『夢の図書館』―――
その一角にあるラウンジで一人の少女が座っていた。
ティーポットから紅茶を注ぎ、そのままカップを傾け一口飲むと、午前中の作業を思い出してため息をついた。
「ふー……今日の『新着棚』は空振りだったなぁ」
午前中に『新着棚』を隅から隅まで探してみたが、主が気に入りそうな本がなく、午後に作業を繰り越さなくてはいけなくなったのだ。内ポケットから、懐中時計を取り出し時間を確認する。
「そろそろ来る頃かな?」
つぶやくのと同時に奥からパタパタと羽音が聞こえ、カバンを掴んだ青い鳥が飛んできた。テーブルの上にカバンを置くとその上にとまった。
「ツーちゃん、ご苦労さま」
お皿からクッキーを1枚摘むと、それを砕いてテーブルの隅に置く。
青い鳥はテーブルに降りるとピヨピヨ鳴いてクッキーの欠片を啄ばみはじめた。
「ちょっと待っていてね」
人差し指でツーちゃんの頭を軽く撫でてから、テーブルに置かれたカバンを開けて、何枚かの紙と手紙を取り出して確認を始める。
「まずはこのリストからね」
このリストには、作者や読者の自薦・他薦問わず様々なオススメの物語の『つぶやき』が一覧として書き込まれているのだそうだ。
こういう口コミの情報は信頼できる情報だ。
このツーちゃんと呼ばれた鳥は、こう言った情報を定期的に届けてくれる。
闇雲に探すより、このリストを元に探すほうが効率的ってわけだ。
リストの上から順に目を通し、気になるタイトルの所で視線を止める。
「コレなんて面白そうね? チェック、チェック」
やっぱりタイトルで探すしかないと苦笑いしつつも、こうして一つ一つチェックして後で回るのだ。
一通りリストに目を通した頃、再びピヨピヨと囀りが聞こえてくる。
リストから目を放しテーブルを見るとツーちゃんが首をクイクイっと動かしていた。
「あら、もう食べちゃったの?仕方ないなぁ」
またクッキーを砕いてテーブルに置くと、つーちゃんは再び啄ばみ始める。
視線をテーブルに置いた手紙に移し、そのまま手紙を手に取る。
「こっちもちゃんとチェックしないと……」
「時々挨拶に紛れて広告を入れて来る人がいるのよね。挨拶文の10倍ぐらいの広告送ってきたりしてどっちが目的やら……」
前回、そのまま確認せずに主の所に送ったら、ちゃんとチェックするように言われてしまったから、ちゃんと見ておかないといけない。
一枚ずつ確認して問題ない事がわかると手紙をカバンに戻す。
「ツーちゃん、よろしくね。」
その言葉に反応して、羽ばたいてカバンを掴むとテーブルから飛び去っていった。
ツーちゃんを見送った後、チェックしたリストを持ってテーブルを立つ。
「さぁ午後も頑張って探しましょうか。」
気合を入れてから、まだ見ぬ本を探しに歩きはじめる。
今回はTwitterで探しています。
なかなかお気に入りが見つかりません(・ω・)




