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スケボー
浩一は沙理に頼まれて、屋内スキー施設に来ていた
初めてのスケボーであった
スキーの経験もなくスポーツも苦手、でも彼女の頼みを聞いて来ているのだ
「俺に構わず滑りなよ」
浩一は端っこでとりあえず立ち上がる練習をしていた
「ん!両足固定して立つのって難しい…ん!ヨイショ」
何とか立てた浩一に沙理は拍手をしていた
端の斜面で滑る練習をし、上に行くエスカレーターへと乗った
上から見るとやはり急な斜面…
浩一は恐かったが、スタートしてみた…
一気に加速し、すべるすべる…
「お~ぶつかる…」
無理無理後ろに転び停止…危なく壁に激突するとこであった…
沙理は笑いながら滑り降りてくる
「大丈夫?」
「いやいや…無理だから(汗)」
三時間チケットだったので、その繰返しを浩一はひたすらしていた…
沙理は笑うしかなかった…諦める笑いであった…
時間が来たので着替えて車に戻る頃には浩一はガタガタだった
「ははは」
苦笑いをすることしか出来なかった…
沙理も苦笑いを送った…
ゼロ距離が少し離れた気がした