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気象予報士 【番外編】  作者: 235
いろんな隙間話
16/41

情報通フェンの本日のニュース:ある日の昼食にて

気象予報士第1部の後。

フェンネルと母親の会話。

「・・・やっぱ本当だった」

 すっかり用意の整った食卓について、そのタイミングで帰った事を咎める視線を受けてから。先程自分の目で確かめた事を口にする。

「え、何が?」

「蒼羽。緋天ちゃんと手ぇつないでたし」

 まぁ、と嬉しそうな声を上げる母が目を輝かせた。

「オレがちょっと緋天ちゃんに近付いたらさ、触んなつって独占欲丸出し。なんかあれだけ淡白だったクセして、緋天ちゃんの前ですっげ顔変わる」


 そういえば。

 初めて彼女と会った時に、言葉の通じない緋天に少し卑猥なことを口にしたら。蒼羽がそれを遮るように彼女を連れ帰ったのだ。聞こえていないにも関わらず。その直後に蒼羽はからまれた緋天を助けた。腕を痛めた彼女の状態を検分する様子が何となく優しかったので、少し驚いた。それが自分に疑問を抱かせたきっかけなのだ。

 次に会った時は蒼羽は既に緋天の事を大分気にかけていて。その前にベリルからもあれこれと蒼羽の変化を聞いていたが、半信半疑でいた自分の目の前でそれを見せられ嬉しくなった。これが形になればいいと祈ったけれど、こうも迅速に事が進むと逆に疑い深くなる。しかも蒼羽の様子が普段の彼からあれだけかけ離れていればなおの事。


「蒼羽だけ幸せっつーのもなんか癪にさわるな」

「何言ってんの。あの子の幸せはこの街の幸せになるのよ」


 母親の言葉が妙に馴染んだ。

 

「・・・すげーな。蒼羽」

 

 じゃあ彼は幸せを街全体に振りまいてるのか、と言おうとしてやめた。

 そんな言葉は恥ずかしくて口に出せない。

 

 心の奥で神に願う。自分の幸せの為にも。

 緋天がずっと蒼羽の傍にいますように。

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