第7話 迷惑メールの犯人
「はぁ。はぁ。はぁ。はぁ。」
時間が経って落ち着いてきた俺は水魔法で口をゆすぎゴブリンの死骸を再度見るが残酷さは変わらない。
こんなことなら、仰向けにせずさっさとゴブリンの耳を切るべきだったな……。
ピロン!!
そんな時にメールが来たので俺はそのままメールを見開く。
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異世界転生者への特別ボーナスを忘れていました!! それはなんと収納魔法です!! 今回はマップの時と違い制限がありませんので感謝しながら使ってください!!
というメールと共に、プレゼントマークがあるのでそこを押してみるとプレゼントマークは消えるがなにかスキルが加わった感覚はなかった?
あれ? と思いながらステータス画面を見るとスキル欄にしっかりと収納魔法と記載してあったので問題なく使えるだろう。
試しにこのゴブリンでやってみるか!!
俺は手を伸ばしながら収納にしまうイメージをすると今までそのにあったゴブリンの死骸は消えた。
スキル欄の収納魔法を押すと中身が見えるようになっていてそこにゴブリンの死骸という記載とともにそれらしいマークがあったので多分これがそうだろう。
ふぅ。ひとまず終了ってところかな。
そんな俺にまたピロン!! とメールが届く。
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初めてのゴブリン退治おめでとうございます!! 初めての魔物を一人で倒すなんて将来有望としかいせません。是非私の元に入りより良いスキルを贈呈し、より強くなりませんか? あなたにとって悪い話ではないと思います。もしよろしければ私の権限を使い勇者までは行きませんが賢者などのスキル贈呈もできますので少し考えてください。
……。
ピロン!!
7件目
私の眷属になった方が何倍もいい暮らしができると思いますよ。どっちに入った方がいいかは賢明なあなたならご理解頂けるかと思います。
ピロン!!
ピロン!!
ピロン!!
……。うぜぇ!!
迷惑メールボタンとか作ってくれないかな。そもそも、なんで俺を異世界転移した女神以外がこのメールを送れるような設定にしてるんだか。ほんとこれのせいでゴブリンの真横知らずに横切ったんだからね。
ゴブリンだからよかったものの、オークなどだったら1発KOで終わりだよ。
はぁ。
とりあえず、長押しして女神に気づいてもらうか。
俺はメールボタンを長押しした後、いつもの女神からどうしました? というメールが届いてから心であることを願う。
最近迷惑メールが酷いのでそちらで対処お願いします!! なんでも眷属にならないかとほんとしつこく、1歩間違えれば死んでしまうぐらいのタイミングでメールを送る事態です。お願いします。止めてください!! あと、収納魔法ありがとうございます。
ふぅ。と一息着くとピロン!! ピロン!! とメールが2件やってくる。
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少し調査してから結果をお伝えするのでしばしお待ちを。
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私のことをばらしたな!! せっかくいい眷属になりそうだからってこっそり送ったのに裏切りやがって!! 絶対に許さない!! 絶対に私の眷属にするんだから!! 待ってなさい!!
ピロン!!
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同僚の女神が犯人でした。とりあえずメールは私以外から届かなくしたのでご安心を。くれぐれも私の眷属を辞めそちらに行かないように!! 絶対です!!
とりあえず解決したのかな……。
はぁ。
俺は木によりかかりその場で座って水を飲みながらゆっくりする。
今のところこっちに魔物が向かっている気配はないし、夜まではまだまだ時間がある。正直言えば夜までに何かしらの対策を取りたいところだが、考えても考えても何も浮かばない。
土にもぐったりとか木の上の方にハンモックをつけて寝れる環境がそろそろ欲しい。
そんな夢物語を考えながら休憩し、ゆっくりしたのでいざ追加のゴブリン退治へ!!
ということで次のゴブリンは木の枝をおって適当な武器を作ったので水魔法で俺に気づいていないゴブリンがこちらに向かっているので水魔法を発動させると急に現れた水に驚きその場で横転。 俺は姿を表し、目玉一突きなどをして倒すとピピピピーン!! と聞いた事のない音が頭に鳴り響く。
なになになに?!
俺はとりあえず、ゴブリンを収納魔法に入れるその場から離れ、ゴブリンがしっかり入っているかステータス画面を出力させるとそこにはレベル2と書かれている……。そう、レベルが上がったのだ!!
そしてそこに書かれているステータスを見て驚きを隠せなかった。
攻撃 9 (+4.5)
防御 8 (+4)
魔力 2/5 (+2.5)
俊敏 7 (+3.5)
運 3 (+1.5)
スキル
水魔法 収納魔法 マップ 自宅警備員
↓
攻撃 18 (+9)
防御 16 (+8)
魔力 9.5/10 (+5)
俊敏 14 (+7)
運 6 (+3)
スキル
水魔法 収納魔法 マップ 自宅警備員
……。
?!
俺はもう一度凝視しながらステータスを見るがその画面は変わっていない……。ステータス全てが2倍だと……。
どこかおかしいんじゃないかと思いステータス画面をポチポチと押しているとスキル欄に変化が出てきた。
スキル
水魔法(レベル1) 収納魔法(レベル∞) マップ(レベル1成長なし) 自宅警備員(8級)
8級……。
レベル表記ではなく8級……。何段まであるのやら……。
はぁ。まだまだ道は遠いいな。
はぁ。とため息をついていると寄りかかっている木の上半分が急になくなり明かりが俺を照らすので眩しくなり上を見あげようとすると何かが俺の顔に垂れてくる……。
「ガァァァァァ!!」
「おっオーガ?!」
俺は転びそうになりながら前かがみで走り出す。マップで魔物の有無などを見なくてはいけないがそんな余裕は無い。
やっぱり俺はこの世界に向いていない!!




