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第16話 パーティーメンバーは……

 ふぅ。とりあえず荷物は無いから荷台に乗って挨拶すましてから商人に声でもかければいっか。

 結局あの4人には声をかけずじまいだったのが、こんなに心残りになるならさっさと声をかけとくべきだったな。はぁ。


 俺はそんなことを思いながら馬車の荷台の後ろに付けられているハシゴを下ろし登るとそこには……。


 「武蔵!! 良かった。この街を出るから声をかけようと思ってたんだけど、一緒に行動できるとはね。武蔵のことは色々と知ってるから良かった。」


 「そもそも、私たちが助けたのに感謝の一つもない武蔵がおかしいだけでしょ。私達も命をかけて助けたに……。ほんとこいつの頭はどうなってるんだか。」


 「相変わらずゆいはツンデレなんだから。そこを直せばモテモテなのに、ほんともったいないんだからー。」


 「うるさい!!」


 「いつまでもそこに居てないで早く登ってきなよ。ちょうど私の隣空いてるから座る? ゆいの隣よりかはいいと思うよ。」


 「では、リアさんの隣に……。」


 「さんはいらない。リアでいいよ。準備万端なのでお願いします!!」


 「分かりました!!」


 リアさんが商人にそう伝えると商人は馬のお世話をやめて御者台に座り手網を両手で持つ。この馬車は一匹の馬で進むみたいなので御者は1人みたいだが、依頼をしてくれる商人が進んでやってくれるとはね……。


 「では、出発します!!」


 そうして俺たちは門をくぐりこの最悪な街から出て草原へと走り出した。


 「そういえば、武蔵はなんでこのクエストを受けたの?」


 「えっ。」


 「それはそうだね。この近くなら安全に暮らして行けそうだけど……。」


 「それは……。」


 言えない。いくら口が裂けても最悪な循環を変えるためとは言えない。ギルマスにも助けてもらったし、この4人組には本当にお世話になった。皆に挨拶をせずに出ていくということはそれだけ焦っていると捉えるだろう……。そこまで考えもせずに出ていった俺を憎みたい。

 適当な嘘でもって!!ユイのやつまた俺のことを疑っている目をしている!! 早く言わないと!! えっと、あっと……。


 「えっと、あっと……。色んな街に行って経験を積みたいとか?」


 「なにそれ!! 疑問形じゃん!!」


 「ゆい!! もうそんなに疑った目で見ないの!! また剣を武蔵の首元に当てるんじゃないの?」


 「もうそんなことはしないよ!!」


 「もう、ユイったら」


 「そういえば、みなさんは何故このクエストに?」


 「武蔵、敬語はダメって教えたでしょ!! まぁ、そのうちなれるか……。ユイだって最初はそうだったんだからね……。それで、私たちがクエストを受けた理由だったよね。ユイがこのクエストを受けてる夢を見たみたいで、ギルドでクエストを確認していたら急に騒ぎ出すんだもん。ほんと驚いたね。それでゆいがどうしても受けたいってことで今回受注してみたんだ。ねっユイ」


 「こんなこと一度もなかったんだけど、夢の中でこのクエストを受けてよかったでしょ?って何度も言われた気がして気になってつい受けてみた。そしたら武蔵がいたから最悪な気分だけどね。」


 「そういいながら結構武蔵のこと気に入ってるでしょ? 昨日だってんんんんんん!!」


 続きを話そうとしたシアの口を慌てて手で押さえたゆいだが、その顔はなんだからいつもより赤くなっているように伺える。

 なんか続きが気になるような内容だったが、多分聞いたところで俺のことを思いながら枕を叩くなど聞くだけで嫌な気持ちになるやつだろう……。

 やめとこ……。


 「どちらにせよ!! 今回のクエストで武蔵がギルドの敵じゃないかしっかり見極めるからね!!」


 「……。はい。」


 はぁ。なんだかな……。


 ピロン!!


 ん? こんな時にメールか? また嫉妬でもいたか?


 1件目

 やっと解析終わっ。久しぶりですね。元気にしてました? 以前メールを送らせていただいた女神アルトです。以前の私はあなたのことを考えずに行動してしまい大変申し訳なく思っております。すみません。ですが、改心した私なら眷属ではないあなたにサポートという形を取れると思いましてご連絡いたしました。今一緒にいる4人も私の眷属でして、その眷属が助けた。ということは私が助けた。と言っても過言では無いと思うのです。是非心に入れて置いて下さい。それと、今回のクエストは何もないと思いますが何かあった時はその4人を頼ってくださいね。


……。


 やっぱり異世界召喚してくれた女神はダメダメでした……。

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