表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

階段をのぼった先に

作者: 島猫。

階段をのぼっていく

1段、また1段

1段、また1段

長い階段をのぼった感覚はあまり無くて、でも数字だけがそこにある

全86作品という表示

気付けば、すぐ手前まで来ていた


十三という漢数字

以前にもそんなタイトルの作品を書いた

数字から覚える独特な緊張感と息苦しさ

その1段1段に、命の重さがずしり乗る気がして

天に一歩近付くごとに、空気が薄くなる気がして


日本の絞首刑なんて多分知らない

映画で見たのは確か電気椅子だった

知らないはずの映像

でもイメージはちゃんと自分の中にあって

正しいとか誤っているとかは分からないけれど

目隠しされ、後ろ手に縄か手錠かされていて

腰にもロープかベルトがあって

刑務官がその細長い紐状の何かの端を握っている

そして自分は1段、また1段とのぼっていく

1段、また1段


吊るされた輪までの残りの段数

真っ暗闇へのカウントダウン


階段をのぼりきったとき

私は足場を失いガクンと落ちる

でもきっと完全には落ちなくて

首を両手の爪でかきむしりながら

もがき苦しみ、やがて消える


階段をのぼった先に

私はもういない

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  島猫さん。  投稿数86作品になりましたか。  いつのまにか気がついたら、こんなにも書いていたという感覚でしょうか。ずっと書き続けたら何作品ぐらいになるのでしょうかね。
[良い点]  なに書いてんだか。  トム・ハンクスのグリーンマイルを思い出していました。  いい映画だった……。
[一言] えっ!? こ、これは……!? 何かの暗喩ですか!?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ